誤解
村が何者かに襲われ、色々ともっていかれ、村人は呪詛の言葉をもらす。なにも知らずそんな村へ二人は向かうのだった。
村へ向かっていたクウ達は、半分ほど過ぎたところに今はいる。だが、キスカに異変が起きてしまった。キスカの負った傷はまだ治っておらず、その傷が痛みを訴え始めたのだ。キスカは痛みに堪えているが、顔は少しずつ歪んでいく。クウはキスカの様子に気づき、すぐ近くの、岩場で休むことに決めた。移動し岩場に着くと、キスカは平たな岩によこに、クウは持っていた剣をどうするのかわからず、立てかけたり、横に置くなどしている。空が赤く染まり始めている。気がつくと二人は、寝息をたて眠っている。そんな二人を置き去りにしていく様に、時は過ぎていく。キスカが目を覚ましたのは、日が暮れてしまった後だった。だが、クウはまだ寝たままだ。よく寝る奴だと思いつつ、キスカは起こして良いものかと考えてしまう。考えているとクウは、自分で起き、ここは何処だと一人で騒ぎ出している。急にクウが静かになった。目が覚めた様で、まだ痛いかと、大丈夫かと聞いてくる。大丈夫かと聞いてきたクウがさっきのクウと重ならないので、どちらが本当のクウなのか考えてしまいそうなる。キスカはそんなことは考えないように大丈夫だと、もう何処も痛むところはないと、クウに返事をするのだった。日は暮れたものの、二人はまた村へ向かうことにした。村に着いてみると、人のいる気配はあるのだが、姿は何処にも見あたらなかった。二人は奥の方に進む。少しずつだが、二人を取り巻く空気は重く、冷たくなって行く。まるで、村の外に出て行けと言わんばかりに・・・・。不意に二人の背後でドアの開く音がし、その建物から数人の男達がゆっくりと現れる。一人の男が話し出した。
「もうこの村にはなにもない。わかったら他の村でも何でも良いから、行ってくれ。」
どうやら、二人は誰かと間違えられているようだ。
「聞こえなかったのかい?えぇ?山賊さんよ!」
いい度胸である。本当の山賊に言っていたらどうなるものかわかったものではない。だが、誰に言おうとしているのかはわかる。慌ててキスカがなだめ、自分達は山賊とは関係ないのだと説明し、誤解を解こうと試みた。しかし、逆に疑いは深まっていく。嘘ではないと、本当なのだと、何度言っても信じてもらえず、二人は村から追い出されてしまった。二人は仕方なく、村に着く前に休んだ岩場に戻ることに。
「何なんだよ。まったく、違うって言ってるのにちゃんと聞こうともしない。少しは信じろっての。」
着いて早々クウがもらした愚痴である。キスカはそんなクウをなだめ、これからどうするのか、どうするべきなのか、一人ぶつぶつ言いながら考え始めるのだった。
早く上手く書けるよう努力しますので、厭きずに読んでほしいです。よろしくお願いします。