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潜入

旅の途中、警備の厳しい城下町に立ち寄ったクウ達。

だが、入るすべがない・・・。考えるうちに、大道芸意と言う提案が・・・。

 真夜、今ギオンの門の前に不気味な集団が現れた。

派手やかな衣装をまとい、顔に赤と白とでメイク(?)した者、獣にまたがった者など様々である。

その、怪しき人物に門番が近寄る。

「やっぱ無理だったか。さすがにこれはきついだろ。」

「そこ少し黙ってろ。ばれるだろ。」

ひそひそと話しているこの者たちは、クウたちである。

「そこの者、こんな時間に何のようだ!」

「いや、私達は、大道芸をしながら、色々な国を回っているのですが、山賊に襲われてしまって、道具とか取られてしまいまして・・・。昼間に入ったら、何か芸をしないといけなくなってしまうので、夜に入ろうという事になりました。それでこんな時間にという訳です。ですから、中に入れてもらえませんか?」

淡々と言うキスカに、イーシンが少し怒っていた。山賊を利用したのだ。少し後で文句を言ってやろうと思っていた。

そこに門番が問いただしてきた。

「サーカス団じゃなくて?大道芸か?」

「は・・はい。大道芸です。」

あせりながらも答えた。

「分かりました。では、通行書か何かは?」

そう、通行書があるのだ。だが、誰も持っていない。

「あ、あの、通行書なのですが、な」「はい、これで良いですか?」

キスカの横から通行書を持った手が、門番に見せている。

その手の人物はと言うと、顔は仮面で隠しているものの、背は高く、何処から見ても、女の人だと分かるような体躯をしている。

「良いでしょ。お通りください。」

門が開く。

無言のまま、門をくぐる。


 門をくぐると、もう一つ門があった。そこも関所だ。そこも先ほどと同じように、通行書を見せて、同じようにくぐるのだった。

門をくぐり、一時進んだ。後ろを振り向き、誰も居ない事を確認すると、キスカが疑問をぶつけた。

「誰ですか、あなた?」

「私?何で聞くのそんな事!聞かないほうが楽しいじゃん!」

聞いたのが間違いだった・・。聞かれた人物は「何故」か怒り、逆に理屈をこねている。それも、たぶん自分の思っている理屈だろう。

「聞かない方が楽しいって・・・。そんな・・・。」

キスカは、焦る。焦っている。それを、助けるかの様にイーシンが付け加えて言う。

「いや・・・。困るし。助けてもらったのはありがたいんですけど・・・。あなたが何者か分からない以上、怪しいですし。」

確かに怪しい。何も分からない以上、怪しむほかないのである。

「お!よく見ると言い男じゃん!あんた名前は?教えてくれたら、こっちも教えてあげるよ。」

仮面をつけた人物はそう、キスカに言うのである。だが、この暗さで良く見えるものだ。周りの建物には、もう光はないのだから。光があるとするならば、月の光だけだ。


「はぁ?」

皆、あきれるばかりである。

「はぁ?じゃなくて、名前。彼方の!」

「俺の、名前?」

「そう!彼方の名前。」

キスカと謎の人物は、二人だけの世界(?)に入っている。もっとも、謎の人物の一方的にキスカに寄せる、好感の為だろう。

「良いから早く教えて!」

仮面の人物は、そう言いながらキスカに攻め寄る。

なんとも見ていて怖い光景である。その仮面で近寄るかと言わんばかりに、間をおく・・・。

「分かりました!分かったから近寄らないでもらいたい。」

「あ!ごめん。つい、夢中で・・。」

何に夢中なのかは不明である。

「俺の名は、キノ・キスカ。皆にはキスカと呼ばれている。」

「キスカ・・・。どこかで聞いたような・・・。まぁいいか!私の名前は、ゼオナ・スタッカート。ゼオナで良いよ!よろしくね!」

ゼオナはそう良いながら仮面をはずす。

暗くてよく見えないが、月の光で、輪郭だけは見える。

顔立ちは良いようだ。

「でさぁ、キスカはこれからどうするの?」

他の者にはなにも聞かず、キスカだけに聞く。

完璧に、他の者は目に入っていないと言う感じだ。

「行くと来ないならさぁ、着いてきて!この近くに、私の仕事場がある。そこなら寝れるよ。」

こんなことは、あったばかりの者には普通、言う事ではない気もする。

「あの・・・、一応男ばかりですしね・・。そんな事はできない気も・・・。」

返事があやふやである。

それもそのはず。キスカの後ろから、何人もの危ない視線がキスカを捉えて、動かない。

「ん?他?」

ゼオナはやっと他にも人がいる事に気づいた。

「確かに男の子は多いけど、女の子も一応いるみたいだけど?」

何と言う視力だろうか。

シュラが女の子と言う事まで気がついた。

「大丈夫、大丈夫。こんぐらい、入るよ。うちの家には!ささ、こっちこっち。」

キスカを後ろから押しながら、どんどん進んでいく。

「おっおい!やめてく!」

ゼオナは聞かない。どんどん進む。

それについていくクウ達も大変である。見失わないように必死に目を凝らしている。

大きな屋敷が見えてきた。

「あれだよ!早く!」

どんどん押されて行くのだった・・・・。

ゼオナは、友達が考えたキャラです!出す約束をしたので。しかも、今後も出ます。キャラの構成なども、友達と決めました!

今後どうなるかは、読んでからのお楽しみで!

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