キスカの一人旅
クウは夢にエターナル・アースを見ていた。知らない人物の、話を聞いていたが、夢なのかどうかわからなかった。
クウは怪我をし、ジルの家で寝ていた。
男性は、半泣き状態になっている。クウはどうすれば良いのかわからず困っている。どうすれば良いか考える。(傷はもう痛くないので、何か気にしているならきにしないでください)と言おうとした。だがそうすると嘘になる。実際はかなり痛いからだ。そのため他に(どうしたんですか?)と聞くか、(何か?)と冷たく言うかなど考えた。だが、しっくりこない。どうするべきかと考えていると、男性の後ろにあるドアが開いた。ドアの向こうにはキスカが汗だくで立っている。
「あっ!キスカ、どうしたの?そんな汗だくで?」
キスカは呼吸が荒い。どうやら走ってい何かしていたらしい。キスカの表情が険しくなる。
「お前のせいだ。お前が昨日何も言わずに居なくなるから、色々と探し回ったんだ。クウ、何故昨日起こさなかった。村で異変が起きたんだろ。なら何故教えてくれない!おまけにこんな怪我までして。ドルという人が、死んでたかもしれないと言っていたぞ。もう少し考えろ!」
キスカはかんかんに怒っている。そんなキスカに、クウは言う。
「だってさぁ、かなり気持ち良さそうに眠ってたんだよ、君。それなのに様子見に行くからって起こせないよ。それに最初はほんとーに様子を見に行くだけだったんだ。そしたら・・こんな事に・・。まぁ死ななかったんだし良いじゃないか。あはは。」
クウは作り笑いをし、ごまかしている。
「阿呆。何を寝ぼけた事を言っている。これからどうする。一時旅ができないんだぞ!ここにいるわけにもいかないし。」
「あの、あの別にいらしても構いませんが。」
「何を言う!山賊が出るんだろ。村の連中から聞いた。そんなところに置いておけるか。こいつは、怪我してても殴りかかりそうだ。」
「へぇ。よくわかってるね。キスカ、どうして判ったの?」
「お前の行動は直線的なんだ・・。腹立たしい事には、直線的に突っ込むからな。」
「あってまだ、そんなに日も立ってないのに?すごいね。」
クウは腹を抱え、笑いこけている。クウの笑い声が、苦痛の声に変わった。笑いすぎて、傷に障ったらしい。
「笑うからそうなるんだ!」
「あの・・。」
「だってさぁ、面白いんだからしかたないだろう。」
「あの・・。」
「・・阿呆が、どこが面白い。」
「あの、聞いてください!」
男性は唸った。だが、クウとキスカの視線が一気に向いたので、一瞬固まった。
「あの、聞くのはいいのですが、彼方は何方ですか?」
「・・はぁ?え〜とですね、この家の主です。名は、クロド・ジムです。」
「そうですか。ではジムどの、何を聞けばいいのでしょうか?」
キスカは申し訳なさそうに、たずねた。
「山賊の事です。山賊はたぶん・・、1ヶ月ごくらいにしか、現れないと思います。」
キスカは疑問に思った。クウもだ。なぜそんな事が言えるのかわからなっかったからだ。
「何故ですか?」
「その、ですね、クウさんが娘を助けてくれた日、クウさんを切った男が我が家にきて、この村にはもう、何も無いのかと聞いてきたんです。それで、本当に自分達だけでも食べれるか食べれないか判らないと伝えたんです。そしたら、1ヶ月後またくる、それまでに用意しとけと言われたので・・・。」
「それ本当?」
クウは何故か興味津々である。
「本当ならここにいても良いかな?今のとこ、かなり痛いんだ。ダメかな?」
クウは本当に痛そうな顔をしている。
「私は良いですよ。山賊にはああ言いましたが、実際は1か月分ぐらいの食べ物はありますし。」
「なら私は、少し違う町へ行って来る。ちょっと、気になる事があってな。1ヶ月後に迎えにこよう。それまで、クウを頼んでもよろしいので?」
「はい。結構です。」
「わかった。では、よろしく頼む。」
キスカはそう言うと、家を出て行ったのである。
空:異世界の住人。
キノ・キスカ:クウがはじめてあった人物。クウの旅仲間。詳細はまだ不明って事で・・・。
クロト・ジル:クウを家にいれ助けた人。
ドル:↑の親友。(一応)医者。