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【完結】年下夫は妻の訛りが愛おしい ~ただしヤンデレ風味~  作者: 綾雅「可愛い継子」ほか、11月は2冊!
番外編

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004.双子はそっくりなのかしら

 半端ない激痛で産み落とした二人は、すごく小さかった。いえ……人としては小さいけれど、あそこから生まれたにしては大きい。あの大きさがよく通ったな、と感心する。だから激痛を伴ったのね。成長して大きくなるのなら、もっと小型で生まれてもいいと思うの。


 馬なんて、そっくり小さいサイズで生まれるでしょ? あんな感じで、もっと小さな赤ちゃんが産めたら楽なのに。正直、もう生みたくない。だって、またあの激痛が……でもお腹に赤ちゃんがいるときは、すごく幸せだったし。うーん、次の出産は要検討ね。


 お父様とお母様へ、シリルが伝令を出してくれた。同時に、クリスお義兄様やディーお義姉様へも連絡が行ったはず。ディーお義姉様は、すぐ動けないかな。いまは二人目がお腹にいるもの。馬車で移動は危険だわ。


 すでに王子殿下が生まれているのだけれど、あの時もこんなに痛かったのかしら? 今度会ったときに、お尋ねしてみましょう。お母様も、よく三人も生んでくださった。この激痛を三回も耐えるなんて、すごいことよ。尊敬するわ。


 あぁ、う~。小さな呻き声か、大泣きする声か。まだ話せない我が子を両側に並べて、顔を見比べる。皺くちゃすぎてわかりにくいけれど、そっくりなのか。気になったの。以前、貴族の家の双子を見たことがあるわ。見分けがつかないほど顔も声もそっくりだった。


「うーん、同じ、かなぁ」


「何をしているの、マリー」


 シリルが不思議そうに首を傾げる。


「双子ってそっくりだから、確認していたのよ」


「まだ見分けがつかないんじゃないかな」


 そうよね。手配した乳母は一人だったので、もう一人を大至急で手配している。やっぱり一人に一人いないと、抱っこの手が足りないじゃない? 私もいるけれど、あらぬ場所がまだ痛くて……起き上がるのも無理そうなのよ。


 お医者の先生は「塞がりますよ。皆さんそうですから」と軽く言い切ったけれど。本当に治るのか心配だわ。

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