時の流れと僕
1000文字エッセイシリーズ
時の流れと僕
僕は流れて、流されて。
僕は死を願って、まだここにいて。
いつも僕は死にたかった気がする。
でも、なかなか死ぬことさえ出来ないのだ。
病に苦しみ。そして。
いつも僕はベッドに寝転がって、じっと固まっているのだ。
良いことも悪いことも沢山あった。
でも、ここにいる。
何もしたくない。
もう、何もしたくない。
そう思い、じっと固まっているのもまたしんどくなって、少しだけ動いて。
もう、死にたい。
生きたくない。
そう思っても、まだ死ねないで、ここにいる。
時は流れて、僕はまだここにいて。
酷く時間が経過した気がするけど、僕はまだ若くて。
酷く時間が経過した気がするけど、まだ死ねなくて。
死ぬときはあっさり死んでしまうのかもしれないけど、僕はまだ生きていて。
いつも僕はベッドに寝転がっているのだ。
そして、音楽を聴いている。
音楽を聴いて、少しだけ苦悩を緩和させて。
どこに行けばいいのか、何をすればいいのかさえもう僕には分からない。
いや、皆ももしかしたら分からないのかもしれない。
僕はいつも死ぬ準備をしながら生きていて。
でも、本当に死にそうになったら、『生きたい、生きたい』と思うのだろう。
大切なものは沢山あって。
大切なものに囲まれていて。
それでも僕は死にたいのだ。
病におかされて、発作を繰り返しても、大きな声で叫んでも、手が勝手に震えても。
死にたい、苦しい、苦しい、と叫んでも。
リストカットを何度もしても。
自分で首を絞めても。
夜海に入って行っても。
僕は死ねないのだ。
時は流れて。僕も流れて。どこかに行くのか。
物も人も本当に大切だと気が付いた時、僕の目の前から消えている。
物も人もいつか消えてしまう。
だから、初めから大切にしようと僕は思うのだ。
人生にはさよならしかないのかもしれない。
ある時に感謝して、そして。
僕は苦しくて。もがいていて。
一体、何が正しいのかさえ、もう分からない。
ああ、僕は死にたいのだ。でも、そんなに簡単に終わらせてもくれないものだ。
苦しくて。苦しい。苦しい。って、エッセイで書いて。
皆に読んでもらって、少しだけ癒されて。
何でこんなに苦しいのか、それさえも分からない。
お金がないから苦しいと若い頃は思っていた。
手に入らないものがあるから苦しいのだと思っていた。
でも、多分僕はお金があっても、何を手に入れてもきっと苦しいのだろうし、きっと。
皆ももしかしたら同じなのかもしれない。
僕は僕しか体験できないし、皆の苦しみも理解しているつもりで、本当は理解できていない。
時は流れて、僕も流れて。どこかに行くのだろう。