校園のうわさ
朝、日が優しく大地を照らしている。緑の草は朝露に濡れてピカピカと輝き、鮮やかな花も笑顔でいっぱいになって朝日に向かっている。
学校の周りには、通学路を通って毎日通う生徒たちがあちこちから集まっている。挨拶から今日の授業までいろいろな話をしながら一緒に学校を目指して歩いている。これは普通の毎日の光景です。
しかし、今日は生徒たちがどこからのうわさを話していた。
「ねえ、聞いた?隣のクラスのA君が怪我したんだって。誰かに呪われたみたいだよ」
「え、うそ…」
「本当よ、Bさんから聞いたんだから、間違いないわ」
「五寸釘の呪い、知ってた?」
「ホラーによく出てくるあれですね」
「本当にあったよ」
「まさか」
「俺たちの学校の裏に山があるじゃないか?そこに藁人形が発見されたんだってよ」
「C君が入院したんじゃないか、噂だと彼女のせいだって」
「彼女か?なんで?」
「C君が入院する前日に別れたらしい」
「D君のやつから聞いたことある?!本当にあった呪いのやり方」
「なにそれ、こわ!」
「D君もE君もFさんが好きだから…D君がネットで見つけた呪いをE君にかけた」
「なにそれ、まじか。あ、そう言えば、E君が骨を折ったそうだ」
「そうそう、あれだよ」
最近ずっと、生徒たちの話題が呪いから離れないそうだ。このことも知った教師たちは、職員会議でこの問題を提起し、事態が悪化する前に阻止しなければならないと思っていた。しかし、ただの怪我なので、いつものこととは変わらないと考え、先生たちに生徒たちの安全に注意するように言っただけで、他には何も検討しなかった。
ある日、授業が始まった後、体育館で体育を受けている生徒たちは、楽しくいろいろなボールで遊んでいた。すると、大きな悲鳴が体育館の中に響き渡った。一人の女子高生が後ろへ転んで、天井を指差して怯えている。
体育館の天井は届かないほど高く、約十メートルある。そのスケルトン天井から垂れ下がってきた縄の先に、女子高生の服を着た学生が見えた。高いところでゆらりと揺れており、体育館のクーラーの風が吹いていただろう。
事件を収束させるために、先生は生徒たちに教室に戻るよう命じて、校長と連絡してた。しばらくしてから、警察も来て体育館を封鎖した。遺体を下ろすには特別な踏み台を用意しないといけないので、身分と身辺調査をしていた。結果はやはりいつものいじめだと分かったので、その後もいつものやり方で進んでいた。
翌日、何事もなかったのように、みんないつものように学校に通ってきた。いつも楽しく話しながら登校していた学生たちの姿が見られなくなり、みんなは一緒に登校しても笑顔が消えてしまった。体育館は封鎖されたままで、開放されていない。だが、入口の近くに警戒線が倒れていて、門も開けっ放しだった。朝一番に学校に来た警察がこれを見て体育館の中に入って現場を確認すると、もう一人の遺体が元の遺体の隣で同じように首を吊っていた。
午後、専門業者がやっと来た。二人の遺体を下ろし、調査した結果、外力による証拠がどこにもなかった。しかし、自殺も無理だと考えられ、現場調査でも何も発見されなかったので、残るのは身辺調査だけだ。何人かの学生が調査されたが、全員にアリバイがあったため、調査は不可能になった。
放課後、三人の女子高生が喫茶店で喋っている。三人は、この事件の最初の被害者をいじめた加害者である。真ん中に座り、携帯を弄りながら喋っていたその生徒の名前は、竹田ヒナタと言った。右に座り、飲み物を入れたカップを握ってずっと見つめていたその生徒の名前は、墨染ミズキと言った。左に座り、手鏡を見ながら化粧していたその生徒の名前は、丹波橋ホノカと言った。
「これからどうするの?」
半分の飲み物を飲んだカップを見つめながら話していたミズキは、ふと頭を上げて、ずっと携帯を弄っていたヒナタを見た。
「どうするも何も、まったく関係ないでしょう」
手鏡を見ながら化粧していたホノカは、手鏡と化粧品を片付けてミズキを見た。
「そうだよ、イジメはしたけど、人を殺すわけがないから。勝手に死んだなんて…知るか!」
ヒナタは携帯で素早く入力しながら、心無い話した。
「でも…おかしくない…?なぜもう一人増えたの?」
ミズキは少し震えながら飲み物を一口飲んだ。
「もしかしたら、あの二人は私たちよりもお互いに深い恨みがあったのかもしれない」
ホノカは自分の飲み物を一口飲んだ。
「そうならいいんだが…」
ミズキは不安そうに二人を見た。
「とにかく、ただイジメしていた私たちには、今回のことは無関係だ。まあ、しばらく大人しくなりましょう」
ずっと携帯を弄っていたヒナタは、携帯を置いてから、自分の飲み物を飲んだ。
「そうだね、また何かがあれば、さすがに非難されるかもしれません」
ホノカは思わずヒナタを見た。
「分かった」
ミズキは相変わらず弱気に自分のカップを見つめながらため息をついた。
「まあ、そういうこと。帰ろう、もう遅いし」
ヒナタは飲み物を一気に飲み干して立ち上がった。それを見て、ホノカとミズキも自分の飲み物を飲み干し、ヒナタの後ろに続いて店を出た。