第六話 再会
小説を読んで頂きありがとうございます。
光希は偶然であった天使から与えられた力によってルシフェルとの戦いに勝ったが、その結果、学校に行くのが遅れて遅刻することになった。
そして、学校を終えて帰ろうとして学校からの帰り道も分からず迷いながらなんとか家に着き、ようやく休めると思ったら光希を待っていたのは怒りのオーラを纏った母と姉からの説教であった。
(今日は散々な目にあった…。)
光希はようやく母と姉からの説教から解放されて今は自室のベットで寝転んでいた。
(いきなり転生して、どこにあるか分からない学校に行こうとして、途中で悪魔に契約を持ちかけられたヒロインを助けて、学校に遅刻して教師に怒られ、そのことを家にも連絡され母親と姉にまで怒られる。悲しすぎないか?今日1日で転生に変身とか普通じゃ経験できないことばかり起きて本当に疲れた…。…ふぁ。…もう疲れたし今日は寝ちゃお。)
そう思った光希ほしばらくするとすぅすぅと寝息を立て始めた。
「…ぇ…ほぉら…起きて、光希。起きないと今日も遅刻するわよ。もうっ、こらっ!起きなさい!」
バサァ!
急に布団をまくられそのまま光希はベッドから無理やり転がされ、そのまま転がり落ちて頭を強打することになった。
ガンッ
「ぃってぇ、何するんだよ。頭打ったじゃないかぁ。」
くぅ〜っと頭を押さえて、自分を転がり落とした犯人へと目をやりつつ起き上がる光希。
それを見てもうっと頬を膨らまし朱美は言うのだった。
「今日は日直じゃないから一緒に登校しようと思ったのにまだ寝てるから起こしにきたんじゃない。早く起きてご飯食べなさい。このままだと遅刻しちゃうでしょ。そんなんだとまた今日も先生に怒られることになるよ。」
そういうと朱美は光希が起きたのを確認し、彼女のトレンドマークのポニーテールを揺らしながら先にリビングへと行くのだった。
(…寝てもまだ光希のままだ。やっぱりここは夢じゃないのか。ならやっぱりここはあのアニメの世界で俺は魔法少女たちを救っていくために行動していくために来たのか?)
うーん、と光希がこの世界のことについて考え頭を悩ませているとリビングから朱美姉の催促が来たので急いで学校の用意をしてリビングへと降りた。
「いってきまーすっ!」
「いってきます。」
朝から元気な朱美姉の声を聞きながら自分も母親に行ってきますの挨拶をし家を出る。
俺と朱美姉は同じ中学に通っている。朱美姉は中学3年、光希は中学2年だ。
姉弟仲は良い。こうやって基本的には一緒に学校に通うほどである。
隣でポニーテールを揺らしながら歩く朱美姉を横目に見ながら俺は今となって現在の状況を本来のストーリーと比べて鑑みていた。
(昨日はほぼずっと混乱した状態で行動してたけど、本当にこの行動で良かったんだろうか?彼女たちを全員自分1人で救えるか分からない。まぁ自分を代償として戦う魔法少女の代わりができるならこのぐらいなんてことないか。前世をあわしたらこっちは彼女たちより長生きしてるし、何より好きなキャラ達を目の前で死なせるようなことはしたくないしな。よし、こうなったら俺はこの世界で彼女たちを救ってみせることを目標としよう。なら今後のため今日は授業中にアニメで覚えていることノートにでも書いてまとめておくか。どこまで覚えてるか不安だなぁ。)
そんなことを考えながら歩いていると光希たちの後ろから声をかけられるのだった。
「あっあのっ、すみません!少しお話し、よ、よろしいでしょうか?」
俺と朱美姉は後ろに振り向き、声をかけた人物を見た。俺は驚きが顔に出そうになるのを必死に耐え、朱美姉はキョトンとした顔で彼女を見るのだった
そこにいたのは昨日銀の鎧を着た騎士としてルーシーから助けた魔法少女のヒロインの1人であった少女『桜崎はる』がいたのだった。
次話もよろしくお願いいたします。