第五十二話 もう一つの気配
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マモンとの戦闘を繰り広げた次の日。
光希は自宅のリビングで机に突っ伏していた。
「はぁ〜。だるい〜。何もしたくない〜。」
リビングでだらけている光希のそばで光が集まってその光が人の形へと変化する。
その光の正体はハエルで光希の側へとすこし眉を顰めながら近づいた。
「何をしているのですか?お疲れのようですが。」
「あぁ、昨日の反動か身体がすごくだるいんだよなぁ。」
「昨日の反動…ですか。確かに、昨日の力については気になる点がいくつかありましたが、それについては今私の方で調べていますのでもう少しお時間を頂ければ何がわかるかと。」
「えっ?何か分かるの?」
机に乗せていた頭を上げてハエルの方を見る光希に、ハエルは答える。
「今までの悪魔の情報を天界の天使に調べさせていますので、なんらかの情報は見つかるかと。ただ、情報が少ないため精査に時間がかかります。」
「全然いいよ、そんなの。何かわかるならありがたいし。人間には悪魔についてなんて何も知ることはできないしね。空想のものだったらあるけど。」
「人間の想像した空想の悪魔ですか。少し気になりますが、今は他に気にするべきことがあるのでまたの機会に教えて頂きたいと思います。」
「うん…うん?気にするべきこと?」
「昨日の左腕のことです。」
「あ、あぁ。そうだね、それについて考えないといけなかったね。」
少し抜けた様子の光希に怪訝な様子でハエルは聞いた。
「どうしたのですか?いつもの光希さんらしくありませんね。いつも纏っている緊張感のようなものが完全に緩み切っているようですが。」
少し気になる様子で尋ねたハエルに、光希は少し考えてから答えた。
「うーん、なんだか昨日の影響かやること全部がだるくてね。今日は何もしたくない気分なんだよ。」
「昨日の影響ですか。なるほど調査の内容にやる気を失わせる類のものも追加しておきます。おそらく、悪魔のものによる影響だと思われますから。」
すぐに悪魔の影響だと断定するハエルに光希は疑問を持ったので質問した。
「なんで、悪魔のせいだとわかるの?普通に疲れただけかもしれないのに。」
その光希の質問にハエルは簡潔に答えた。
「そんなの、あなたから悪魔の気配がするようになったからですよ。アスモデウスとは違った気配ですね。」
「は?」
その言葉を聞いた光希はしばらくその場で固まってしまうのだった。
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