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第五十話 悪魔の力

小説を読んで頂きありがとうございます


光希(みつき)side




-時間を少し戻して-




光希(みつき)はマモンに吹き飛ばされ瓦礫の中で気を失っていた。



(起き…ってば!お……って!お…おい、しょうがない…だから。意識を引っ張…わよ。せいっ!)



「…んっ、ここは。」


(やっと起きたわね。もうっあんたに無理やり契約させられてるこっちの身にもなりなさいってのよ。あんたの魔力の中で寝てたら急に叩き起こされるんだもの!)


「叩き起こされた?…一体何で、っ!そうだっ!マモン!」




光希(みつき)は周りを見渡した。

しかし周りを見渡してもどこにもマモンの姿は見当たらなかった。




「どこに行ったんだ。まさかみんなの方に向かってるのか!!」




マモンがリエル達の元へと向かっているのではと焦った光希(みつき)は急いでリエル達の元へと向かおうとしたのだが、それをアスモデウスが呼び止めた。



(ちょっと、何急いでんのよ。マモンなら私がサーチすればすぐにわかるから焦らなくても大丈夫よ。)


「っ!!本当かっ!そんな力があるのか!」


(ふふん、私の力はすごいのよ。力を抑制されたとはいえ私の思った相手の居場所や相手の意識を操作するぐらいは楽勝よ。)


「なら頼む!マモンの居場所を教えてくれ!」




光希(みつき)の頼みに少し思考したのかしばしの沈黙の後、アスモデウスが答えた。




(良いわ。なら契約をして私の力を貸してあげる。それなら好きに力を使えるようになるわよ。)


「……分かった。ならもう一度契約をしよう。だがお前を解放したり自由にすることはできないぞ。」


(ええ、良いわよ。)


「分かった。なら力を貸してもらうぞ。アスモデウス。」




光希(みつき)がアスモデウスに力を貸してもらうために契約を再度行った。

契約の魔法陣が光希(みつき)の足元で輝くと左手に紫の紫電の様な光が走り、指の先から銀色の鎧が漆黒の禍々しい鎧へと変化していった。




「これは…。」




光希(みつき)は左手から暴力的な魔力が体に流れ込んでくるのを感じた。

すると身体の中で何か反発する様な感覚がしたかと思うと身体中に激しい痛みが走った。




「がぁぁぁぁああぁぁ!!」




光希(みつき)が痛みに叫んでいるとアスモデウスが光希(みつき)へと答えた。




(あはははは!!バカじゃないの!天使と相対している悪魔の力をあんたが取り込んだら身体の中で反発してその衝撃で人間は死ぬのよ!これであんたが死んだら私の契約も破棄されて、私は解放される。本当に馬鹿ね。悪魔との契約を何も疑わないなんて。)


「ぐ、ごはぁっ!!…はぁ、はぁ、くっ。アスモ、デウス…。」





激しい痛みが身体中を走り回り意識が朦朧としてきた光希(みつき)が意識を失う寸前




(めんどくせぇな)




自分が言ったのかそれとも別の誰かが言ったのか分からないがその言葉が聞こえた瞬間に光希(みつき)を襲っていた痛みがすぅっと引いていき光希(みつき)の意識もはっきりとしていった。

その様子を光希(みつき)の魔力内で見ていたアスモデウスは驚いていた。




(そんな、ありえないわ。確実に死ぬはずなのに。一体何が起きたのよ!)




アスモデウスが驚いている間に光希(みつき)が契約によりアスモデウスへと命令した。




「アスモデウスよ。契約に基づき今後は俺の命を狙うことを禁ずる、また俺が死んだ時アスモデウスも消滅することを契約に追加する。」


(なっ、ふざけんじゃないわよ!人間なんかすぐに死ぬのに!)


「お前がこんなことしなければもう少し自由にしてやったんだよ。たくっ、こっちは後少しで死ぬところだったんだぞ。生かしてもらえるだけありがたいと思え。」


(いやよ!どうして人間なんかの寿命と合わせないといけないのよ!すぐに終わっちゃうじゃない!)


「消えたくなきゃ俺を生かせろ。そうでないとお前も消えるからな。」


(クソッ、めんどくさいことをっ。うーー、あぁもう分かったわよ!あんたを死なせなければ良いんでしょ!やってやるわよ!)


「俺の周りの人も狙ったりしたら容赦なくお前を消すからな。契約で俺のほうが上なんだからいつでもできるぞ。」


(分かったわよ!あんたのものには手を出さないわよ!)




こうして光希(みつき)は新たに悪魔の力を得たのだった。

すると光希(みつき)の上に気配がしたかと思うと、そこには探していたマモンの姿があったのだった。




「おや、何やら不思議な力を感じたので去る前に確認してみれば。また貴方でしたか。先程よりも厄介なものを身につけている様で。その力はアスモのものですかな?いったいどこでそれを?」


「探す手間が省けたな…。」




光希(みつき)は地面へと降り立ってきたマモンへと身体を向けて魔力を昂らせた。




「お前に全てをぶつけさせてもらう。覚悟しろ、マモン。」




光希(みつき)の身体を銀色のオーラが包み込む。その中で漆黒の左腕の部分だけは黒いオーラを放っていた。




「お前のやったことを俺は許さない。」




光希(みつき)の放っていたオーラが鎧へと収縮していき鎧の輝きが増す。

見た目の変化は左腕以外は、以前と変わりないがその強さは以前と比較にならないほどに上がっていたのだった。





小説を読んで頂きありがとうございました。

次話もよろしくお願いいたします。

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