第四十九話 漆黒の左腕
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怪物の姿から人の姿へと戻った美希が無事な様子を見て、ミュエルはとても安堵していた。
「美希…良かったぁ…。本当に…良かった。」
「うん、本当に良かった。彼女を守れて。ジエルも来てくれてありがとう。ジエルがいなかったらこんなふうに彼女を助けることはできなかったよ。」
「そんな彼女を助けられてのは私だけの力じゃないから。ミュエルの大切なお友達なんだと思ったら絶対に助けてあげたいって思えて。だから、私は私のやりたいことをしただけ。」
「…いや、私1人じゃ美希を助けることができなかった。だから…その…、2人とも、本当にありがと。」
ミュエルは美希を助けられて良かったというジエルとリエルに1人では無理だったと少し照れながらもお礼を言った。
その姿に2人はくすっと笑いながらもミュエルとその友達である美希の無事をしばし喜びあった。
「じゃあミュエルはお友達を安全なところで守っててくれる?私達はまだやらないといけないことがあるから。」
「やらないといけないことって、まさかあの悪魔と戦うのか。なら私も一緒に…。」
「ダメだよ。ミュエル。それじゃお友達を守る人がいなくなっちゃうから。この世界は悪魔の領域だから何があるかわからないし、いざという時のためにも近くに1人はいたほうがいいと思う。」
「ジエルのいう通りだね。ミュエルは今回お友達を守ってあげて。私が遅れてきちゃった分も頑張るから。お友達はさっきみた様子だと念のため病院には後で行ったほうがいいかもしれないけど、しばらく安静にしていれば今は大丈夫そう。だけどここは何が起こるか分からないから念のためにも様子を側で見てあげてて。」
「…うん、分かった。ありがと、2人とも。」
「こういう時は持ちつ持たれつだからね。じゃあそうだ、この場所から戻ったらそのお友達を私たちに紹介してね。」
「私もまた改めて挨拶したいからここから出たら向こうでまた会いましょう。」
「分かった。リエル、ジエルまた後で。」
その後、リエルとジエルはそれぞれミュエルへと一言言葉をかけてマモンの元へと向かうのであった。
向かっている2人はしばらく言葉をかわさずに周囲の探索をしてマモンを探していた。
そんな中どこか不安な様子を見せるリエルにジエルは言葉をかけた。
「リエル、これから戦う悪魔って、前に学校で騎士様が倒した女の子の悪魔といたあの強そうな悪魔だよね?遠くからでも分かるほどすごいオーラを感じたからすごく覚えてるよ。あの時本当に怖かったから。」
「うん、そうだね。あの時私も怖かったけど騎士様が前に立っていてくれていたからまだ良かった。けど今回は違う、私達だけで倒さないといけないかもしれない。それでも…」
「それでも、私は一緒に行くよ。だってリエルと一緒で私にも守りたいものがあるからね。」
「…ジエル。うん、そうだね。私達には守りたいものがあるから戦っているんだよね。…怖いからって逃げるわけには行かない。ありがとうジエル…っ!!ジエル!この感じ!」
「うん!この感じはあの時と同じ!」
リエルとジエルが何かに反応してある一点を見つめたとき。
どおおぉん!!
地響きが響き渡り強烈な突風が2人の見つめる先から吹き荒れる。
突風から目を守りながらその方角を見るとそこにはマモンと銀色の騎士が対峙していた。
だが、銀色の騎士の見た目がいつもと少し違っていた。
銀色の騎士の騎士の左腕が漆黒の禍々しいものへと変化していた。
「まさか、このようなことがあり得るとは。貴方はやはり早めに消しておくべきでしたね。」
「貴様はここで倒す。」
先程の衝撃でクレーターと化した広い更地に悪魔と漆黒の左腕をもった銀色の騎士が、張り詰めた空気の中で互いを睨みつけるような状態で対峙していた。
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