第三十九話 新たな出会い
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「ふぁ〜あ、今日の授業も終わったしハエルに頼んでトレーニングをしに行こうかな。今日は家族も帰り少し遅いみたいだし。」
光希はぶつぶつと呟きながら今日の予定を考えていると、横から光希に声をかける人影が現れた。
「そこを退きなさい。私を妨げることは何人でも許しません。」
「へっ?」
そこに立っていたのは、金髪で縦ロールのツインテールをした少女だった。
その少女は胸の前で腕を組み、自分の方が立場が上だと態度で見せつけている様であった。
光希が突然の出来事で少女をまじまじと見て固まっていると、痺れを切らしたのか少女がさっきよりも大きな声で光希へと注意を促した。
「さっさと退いてくださいませんか?それとも私に対して何か様でも?」
「あっ、いや。自分は別に…。」
光希がこれ以上この場にいるのは良くないと思い、この場を離れようとした時。光希を庇う様にまた新たな少女が現れるのだった。
「おい、さっきから聞いていたがあんたはバカなのか?通りたきゃ避けていけばいいだけじゃないか。わざわざ自分以外のものをどかす様なことをするなんてお高く止まりすぎなんじゃない。」
「なっ、ふんっ!突然出てきてなんて失礼な方なのかしら。そんなんじゃあなたの差育ちが知れるわよ。」
「その言葉そのまま返すよ。あんたの言い方は他人を下に見過ぎだ。こっちはその態度が気に入らない。」
「何ですって!私は実際に貴方達より上の立場のものなのよ。黄之瀬グループを知らないとは言わせませんわよ!」
黄之瀬グループ
それは大財閥として有名な財閥の1つで家電やおもちゃなんでも売ってると有名である。そんな名前を出す黄之瀬を名乗る少女はまたも胸を張り自分は偉いというアピールをした。だが、光希を庇う少女には通用せずかえってなおさら許せないといった表情になった。
「じゃあ何でそんな有名なところのお嬢様がこんなところで歩いているのよ。もしかしてそうなのってるだけの偽物なんじゃないの?普通お嬢様なら車で送り迎えとかしてもらうんじゃない?」
「っ…それは。わ、私の行動は誰にも止められないのよ!私がしたい様にやる!今日だって歩きたい気分だったから車に乗っていないだけよ!いつもは車で送り迎えしてもらっているんだから!」
「ふーん、まぁそういうことにしてあげるよ。でもね、他人を好きな様にするのも良いってのはおかしいんじゃない?人間はものじゃないんだから、心があるんだから。それでも自分の言うことを聞かせるの?」
「そ、そんなの決まってるじゃないの!黄之瀬に逆らうなんて万死に値しますわ!」
「なら、私は言うことを聞かないけどどうする?私はあんたのことが嫌いだ。あんたみたいに人を人と思わない奴らが嫌いだ!そんな奴らがいるからあいつも…。」
キッと睨みつける様に黄之瀬を名乗る少女を見るその目には何か恨みにも似た思いが込められており、思わず後ろで庇われていた光希も寒気を感じるほどであった。
そんな目を向けられた少女はその目の恐ろしさを感じながらもプライドで保ったのか倒れることなくその場から急いで去ることにしたのだった。
「っ…いつまでもこんなところに居られないので、そろそろ失礼いたしますわ。お2人とも今日のところは見逃してあげますが次回はないと思いなさい。それでは。」
そう言った黄之瀬を名乗る少女が歩き出すとどこからともなく黒服のスーツを着た大人達が出てきてその少女を守る様に歩き始めた。
いったいどこからそんな人数が現れたのかと思うほどの人が出てきて驚いていた光希は自分を庇ってくれた少女がこの場をさろうとしていたので声をかけてお礼を言おうとした。
「あっあの!庇っていただいてありがとうございました!」
「別に、見ていられなかっただけだし。」
「いえそれでも助かりました。ありがとうございます。」
そう言って笑顔でありがとうと伝える光希に少し照れた様な反応をしてその少女はその場を去っていった。
その後ろ姿を見ながら光希は先程までの出来事をどこかで知っている様に思えて、思い出そうとしていた。
「うーん、それにしてもさっきの感じをどこかで知っている様なんだよな。あのお嬢様のことといい、あの怖そうだけど実は優しい人といいどこかで知っている様な…。ん?黄之瀬?それに、『見ていられなかったたけだ』?あれ?これって…。」
光希はそこでようやく思い出すのだった。
「あの2人も魔法少女になるキャラじゃないかぁぁーーー!!」
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