第三十七話 使い魔
小説を読んで頂きありがとうございます。
本日は投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした。
ガチャっと扉が開き、姉である新木朱美が光希の部屋に入ってくる。
「光希〜、ご飯できてるわよ〜。早く起きて来て〜。」
「うぅ〜ん。」
「も〜ほら、早く!夏休みだからってだらけてたらダメなんだから!」
「昨日寝るの遅かったんだよ。もうちょっと後でもいいじゃん。」
布団から出されそうになり意地でも離れまいとしがみつきながら光希はまだ寝たいと主張する。
「ダメよ。それだと私が見ていられないじゃない。なるべく一緒にいるようにした方がいいって話あったでしょ?光希は悪魔達から狙われているんだからいつ何があっても守れる様にしないと。」
「別にそこまでしなくてもいいよ。それに監視としてハエルがいるからいいじゃん。何かあっても朱美姉達に知らせてくれるんだし。」
「何かあってからじゃ遅いじゃない。私達がすぐに守れる様になるべくそばにいないと、ずっと一緒は光希も嫌だろうからこうして一緒に寝たりはしないんじゃない。本当はずっと一緒にいて守りたいのに。後これは個人的な思いだけど一緒に行動してくれると洗い物とかもまとめてできるから楽なのよ。だから早く起きなさい。」
「うーん、分かったよ。起きるよ。だからもう離して。」
「んー、なら良し。」
朱美から解放された布団を綺麗に直すため光希は布団から出る。
「よし、じゃあご飯用意して待ってるからリビングにちゃんと来なさいよ。すぐにきなさいよ。また寝てたら叩き起こすんだから。」
「分かってるよ。そんなことしないから、もう起きるから。」
光希がもう寝ないことを確認した朱美は光希の部屋を後にしリビングへと戻っていった。
「ふぅ、病弱だったときのことが原因でまさかここまで心配症になるとは、朱美姉のお節介をなめてた。」
「朱美さんは光希さんを普通の一般人だと思っているのですから、別にこの程度でも不思議じゃないのでは?何の力もない弟が悪魔から狙われていると知れば、気にするのもおかしくないでしょうし。」
そういって光希の横へと現れたのは天使のハエルだった。
朱美達には常に危険がない様に見守っていると伝え、たまにハエルと話す場をもうけて実際は2人には話せないことも話せる場をもうける口実の1つとして利用していた。
「いや確かに肉親に危険が迫っているとしたら心配するのは当たり前だろうけど、その話をした時の朱美姉を見たらどこまでもお世話して来そうでちょっと怖かったんだよな。」
「確かに、あの時の朱美さんはなかなか迫力がありましたからね。天使の私でさえもこれが人の放つ圧というものだと初めて経験するほどでしたし。」
朱美達に光希が銀色の騎士であることを伏せて悪魔達から狙われていること、そのために何度も襲いかかって来ていることを説明した時に朱美はハエルに対してどうしてもっと早く言わなかったのかと質問攻めをし、現状で得られる情報をたくさん吐き出させていた。
その様子を見ていた光希と桜崎はるは圧倒されただ見ていることしかできなかったが、途中から何とか宥めて落ち着かせた。だがそれ以降朱美は光希のことを、今までより心配してよく構う様になったのである。
光希が何かするたびに手を貸そうとし、何か物音を立てれば何があったのかと飛び込んでくる。一日中付き添って守ろうとして来た時は、光希もそこまでしなくてもいいと必死に説得しハエルに監視してもらい何かあれば連絡がいく様にすることで何とか納得してもらうことにした。しかし、まだ完全に納得してはいないため、隙を見せれば一日中付き添ってこようとするので光希は心配をかけない様にアスモデウスの一件以降は何もせずに大人しくしていたのだった。
「悪魔の方もあの後アスモデウスの反応が消えてからは、何も動きが見れないからな。それが怖いっちゃ怖いんだけど、トレーニングも今の朱美姉を見てると出来なさそうだしな。しばらくは大人しくするしかない。」
「そうですね。ではしばらくはあの小さな生き物のちょ、こほん、お世話でもいたしましょうか。何か使えるところがあるかもしれませんし。」
「おう、そうだな。(今調教って言おうとしたな。)」
「なにか?」
「いや?(最近、ハエルが言葉に毒を持つ様になって来たような気がするんだよな。対応には気をつけよう。)」
「まぁいいです。ではあのものの召喚をお願いします。」
「あぁ、こい!アスモデウス!」
光希が呼ぶと手のひらほどの赤い魔法陣が光希とハエルの目の前に現れて、そこから親指ほどの姿になったアスモデウスが現れる。
「ふっ、無様な姿になりましたね。悪魔。」
「なんだとっ!誰のせいだと思ってるんだ!このクソ天使が!」
「毎回煽り合うのやめろよな。」
あの時倒したアスモデウスは光希の使い魔として使われていた。
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