第三十一話 悪魔に立ちはだかるもの
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「ジエル!はぁぁあ!!」
「うん!リエル!はぁぁあ!!」
「チッ、鬱陶しいのよ!」
ドゴォオオン!!
3人の激しい戦いの衝撃音が辺りに響く。
だが、不思議と誰も様子を見にくる様子もなく戦いが続けられている。
「ハエル、この辺りはちゃんと守られているんだよな?」
「はい、この周辺には結界を張り巡らせております。見た目は変わってはいませんが、被害は現実には与えられておりません。よって現実ではどのように破壊されようが何も無かったことになります。」
「よし、なら安心して戦えるな。」
戦闘音がしても誰も出てこないのはジエルとリエルが戦い合う前に光希がハエルに指示して結界を張り、被害を与えないようにしていたためであった。
「じゃあ、行ってくるよ。2人に何かあったら出てきてサポート頼む。」
「了解しました。それでは、家で待っているはずの光希さんを放っておいたと指摘された時は擁護していただきますよ。」
「あぁ、俺がお願いしたって言って俺だけ怒られるようにするよ。」
「お願いいたします。それではお気をつけて。」
「おう。よしっ、『我が誓い果たさんが為に!』」
ゴウッ!
光希は銀色の光を纏い変身し、戦いへと参戦するのであった。
「ッ!来る。あいつが、どこから。」
「止まってる今のうちに!ジエル行くよ!」
「了解、リエル!」
「チッ、だから鬱陶しいって言ってるでしょうが!」
ジエルとリエルの攻撃によりダメージを少しずつ受けているアスモデウスは、前回よりも強くなっている2人に押されて思うようにいかない現状に腹を立て始めていた。
「今の私の目的はアイツで、あんた達じゃないのよ!邪魔をするんじゃねぇえ!!」
「キャアッ!!」
「ジエル!クッ!」
執拗に攻撃を仕掛けるジエルとリエルにアスモデウスは右手の爪を伸ばして振り払うように攻撃し、2人を自分から引き離した。
「はぁ本当に鬱陶しいのよ。先に殺した方が面倒がないかしら。」
「何言ってるのよ。私達はまだやられてないわよ。勝った気でいられるのは困るわね。」
「そっちこそ何言ってるのよ。倒すのはあっという間なのに。」
グサッ
「カハッ、ックゥ…。」
「リエル!!」
アスモデウスがリエルに向かって右手の爪をリエルのお腹へと刺し距離をとる。ここまでの流れをジエルとリエルは見えてはいても身体を動かすことができずにいた。
「ほら、言ったじゃない。倒すのはあっという間って。さっきまではあんた達には用がなかったんだけど鬱陶しいから消すことにしたわ。」
「うぅ…クゥッ!このぐらいの痛みになんか負けてられるかぁ!」
「リエル!大丈夫!」
「こっちは大丈夫だからジエルは自分のことを守って!」
「でも!」
「次で止めよ。」
「ッ!!ダメェ!!」
「邪魔するならあんたからにしてやるわ。」
「ジエル!!」
アスモデウスは行く手を阻もうとリエルの前に立ちはだかったジエルに標的を変え、その爪を胸に突き刺そうとした。
その時
「そこまでにしてもらおうか、アスモデウス。」
ギィン!
ジエルの胸を突き刺そうとしていた爪を銀色の騎士が弾く。
「これ以上はやらせないぞ!」
「やっと来たか!あの時の借りを返すぞ!!」
アスモデウスの前にジエルとリエルを追いかけてやってきた光希が立ちはだかるのであった。
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