第八話 敵襲
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「はっ?天使?あの時の?いや、あの時は光球体だった。天使なら可能なのか?」
ぶつぶつと呟きながら、光希は天使と名乗る鳩の存在に対して思索していると桜崎はるに夢中になっていた朱美姉が急に「アッ!」と声を上げて1度思考を中止した。
「朱美姉どうしたの?」
「どうしたのじゃないわよ!このままだと学校遅刻しちゃう!早く行かないと!光希は特にしちゃダメでしょ?ほら、桜崎さんもいこ!」
「ふぇ!あっはい!え、あっでも…。」
チラッと桜崎はるがこちらを見ると朱美姉はその視線で理解したのか「大丈夫よ、休み時間や放課後にでもまた聞けば良いんだし。とりあえず早く行かないと!本当に遅刻しちゃうよ!」
そう言って桜崎はるの手を取り半ば強引に引っ張りながら道を急ぎ始めた。
それを見て光希は自分も急ごうと思い鳩の方にもう1度また会えないかと聞こうと思ったのだが、先程まで鳩が止まっていた塀にはおらずまるでさっきまでのことはなかったのように何もいなかった。
(あれ?さっきの鳩はどこに行った?謎だけが増えていって気持ち悪い感じだけど、とりあえずいないなら今は学校を優先するか。)
そして光希も学校へと急ぎ無事そのまま3人は学校へと着いたのであった。
その後、何事もなく学校での授業も終わり放課後。光希は今日の朝にあった鳩の存在や桜崎はるによる騎士様疑惑をどうにか誤魔化す方法などを考えていた。
(あの時の鳩はよく分からなくて情報も少ないから今は後回しでもよしとして、急ぐべきは桜崎はるの疑惑を晴らすことだ。正体は別に隠すことはないかもしれないけど、今原作とは大きく離れたシナリオを進んでいるから自分がバラすことでどのような変化が出るかわからない。それに今は自分の知らない要素が多すぎてどのように動けば良いのかも分からない状態だ。ここはトラブルを控えるために隠す方向で行く。)
そう考えてどのように誤魔化そうか迷っていると
ドカーン!!
いきなり大きな爆発音がしたかと思うと学校のグラウンドの方から煙が立ち上っていた。
それを見た光希はまさかと思い現場に急いで向かった。
爆発音がした学校のグラウンドに着いてみると、そこでは黒い人形の影のようなものが生徒たちを追いかけ回していた。
「キャー、何よこれ!」
「おい!誰か助けてくれ!」
「先生は!先生はどこだよ!」
「あっちいけ!ちっ、おい!こいつらボールを投げても当たらないぞ!とにかく逃げろ!」
グラウンドを使用していたであろう陸上部や野球部などの生徒がそれぞれ逃げたり抵抗していた。
(くそっこれはどういうことだ?学校のグラウンドが急に襲われることなんてアニメではなかったぞ。これも俺が話を変えてしまった影響か。とにかくこの状況をどうにかしないと。人にあまり見られないような場所はどこかにないか。)
そう考えてキョロキョロと周りを見回していると、光希は急に悪寒がしてその場から急いで逃げると先程までいた場所が爆発したかのように抉れ陥没していた。
「あら、勘が鋭いのねあなた。さすが、分身体とはいえルシフェルを倒した天使の犬ね。面白そうじゃないの。ワクワクしちゃう。」
そう言って現れたのは茶髪のギャルのような見た目をした悪魔『アスモデウス』だった。
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