20.08.16 「詩」 苦しかろうクルシカロウ
*1
天霧の梅雨短くて、私が情けなさげに頷けば、嫌に怒るのはあなたがたでは。
私にだって大声は出せるけど、行わないのは美徳のためであり、卑小なサファイアだからとも言えるのは、阿波色の詰め物。
音が嫌に重なり合い、私を幸せにするだけの筆の音であれば良いのに。嫌に私を怒らせないで。
*2
錦に響く、痣色の寂しさは、叩くことに費やすほかなくて、今にも泣き出しそうなのは私とあなた方の関係性とも言えるでしょう?
響かせることにのみ力を注ぐのは、のんびり生きてる半ば死に急いでるみたいで、尊の包みに遮らないで。
嫌に怒るのは私の悔いで、嫌に寂しいのはあなたの寂しさで、ピアノの明かりは馬鹿者を照らす。いい加減にしてよ。