flesh
岡本穂波は今日もスーパー☆フレッシュで買い物をしていた。隣には今年で四才になる、娘の渚がいる。
「なぎさ、今日の晩御飯なににしようか」穂波はカートを押しながら訊いた。
スーパー☆フレッシュは品揃えが豊富で値段が安い。そして、その名のとおり、新鮮さが最大のウリであった。いけすに泳いでいる魚を捕ってはその場で捌いて売るくらいだ。
「カレーがいい」
「カレーかぁ……先週もカレーだったでしょ」
「イヤだイヤだ、カレーがいい」
「カレーはまた今度、渚の誕生日……28日にしようか」
「ママ、今日はなんにち?」
「ええーとねぇ」
穂波は近くにあった、刺身のラベルをちらりと見た。
「今日は11日、建国記念日よ」
「けんこくきねんびってなぁに?」渚が小首を傾げる。
「えっとね、建国をしのび、国を愛する心を養う日よ」
「なぎさ、わかんなーい」
「ママもよ」
「ママ、これ買って」
会話に飽きたのか、渚は近くにあったお菓子を手に取った。
穂波ははいはい、といってお菓子をカートに入れ、買い物に集中した。ある程度、欲しかった物をカートに積み入れてレジへと向かう。
「いらっしゃいませ、いつもご利用ありがとうございます。ポイントカードはお持ちですか?」
「はい、お願いします」
「では、本日21日ですので5%オフさせていただきますね」
「え?」




