プロローグ2
「お前さんさ、神様やってみない?」
………は?え?か、神ってそんな軽い感じで勧誘されるん?
「あ、あの……いきなりそんなこと言われましても……」
「あー、いきなり神様やれって言われてもどの神だよって話だよな!うん、俺の後継として神様やって欲しい!」
そういうこと聞きたいんじゃねーよチクショウ!!
「そういうことじゃなくてですね、もっと詳しい説明を……「フォッフォッフォッ」……⁉︎」
突然その声が空間に響き渡ると同時に僕の右前方の空間が歪み、一人の老人が現れた。
「相変わらず適当な説明しかせんのぅお主」
白髪で長い白ひげを蓄えた少し小柄な老人は、そう喋りながらその背丈ほどある木の杖をついてニコニコとこちらへ歩いてくる。
「適当とは失礼な、てか何の用だよ爺さんよぉ」
ムスッとした態度をとっているがどこか嬉しそうなオッサンを見るに、どうやら親しい仲のようだ。
「フォッフォッ、久しぶりにこっちに来たと思えばいきなり、見所あるやつ見つけたから場所貸してくれなんて言われたら気にもなるわい……ふむ、キミは確か異界から呼ばれた者じゃな……なるほど、確かに見事じゃな……」
老人は僕を見て何か納得したように頷いた後、さらに口を開いた。
「挨拶が遅れたの。ワシはこの世界の神じゃ、突然召喚され命を落としてしまったのは誠に残念じゃが、キミには2つの選択肢があるのでの。本当はそれを説明しに来たという訳じゃ」
なるほど、説明してもらえるようだ。
「そうだったのですか。いきなり神になれとか言われて困っていたので、よろしくお願いします」
「うむうむ、無理もない。ということでワシが引き継ぐが良いかの?」
「おう、爺さんが説明してくれるなら助かるわ。俺はそんなに説明とか上手くないからな!」
そう言うとオッサンは笑いながら再び胡座をかいて座りこむ。
「よし、ではまず魂の強さから説明するかのーー」
こうして爺さんから色々説明を受けたが、ざっくりまとめるとこういうことらしい。
爺さんの世界ではあらゆる生物の強さは魂の強さに比例する。強い生物は強靭な魂を有し、強靭な魂は生まれ変わったらそれに対応する生物になる。しかし、異界から呼ばれた存在はこの世界のルール外の存在なため、普段は強化されない魂の強化が始まり、急速に力をつける(まぁそれにも限度があるらしいが)やがて肉体が滅ぶと、その強化された魂が残るのだが、それをホイホイ輪廻に乗せると、この世界のルールに則って化け物レベルの生物になってしまい、世界のバランスが崩れかねない。そこで普通はその有り余る魂のエネルギーを使って世界の壁に干渉し、力を削った状態にして元の世界の輪廻に乗せるようにしているとのこと。
「お主もそうしようと思ってたのじゃが…」
「普通の勇者ならお前さんくらいの強さの時点で強化値ギリギリなんだがな、お前さんの魂はまだまだ限界が見えない。だから俺の世界に来てさらに鍛え、後継になるため頑張ってみないか?ってことよ!」
説明が終わったと見たのか、今までうんうん相槌を打ってたオッサンがおもむろに立ち上がりそう言ってきた。
「このまま元の世界で新たな生を授かるか、神として更に己を高めるか。それがお主の選択肢なのじゃ」
「選択肢……」
平凡な高校生活。相打ちで終わった異世界生活。全て中途半端になってしまった僕でも高みを目指せるなら……前に進むか0に戻るか……全てを聞いた今、道を決めるのにそれほど時間はかからなかった。
「僕は……僕は神を目指します。あなたの後継になれるように僕を鍛えて下さい!」
「よく言った!!厳しく行くから覚悟しろよ!」
オッサンはとても嬉しそうに背中をバシバシ叩いてくる……ちょっと痛い。
「ふむ……神になるの並大抵ではないが、その決意、ワシは応援しておるよ。次は自力でお主がここへ来るのを楽しみにしていようかの、フォッフォッフォッ」
「そうと決まればとっとと行くぞ!またな爺さん!!」
オッサンのその言葉と同時に世界が歪み僕の視界が真っ白に染まった。
やっと終わった〜!あんまり重要な話じゃないけどやっと終わった〜!()次から修行編だぜヒャッホーイ




