オオカミさんです
本日、二度目の投稿です。
主人公はモフモフを堪能できるのか!?
野性動物って警戒心が高いんだよね。とりあえず、ゆっくり近づいてみよう。
…………あれ?反応特になし?睨んでいたのにいつの間にか臥せてるし。
よし、ここは勇気を出してオオカミさんに接触してみましょう。
「こ、こんにちは〜」
あ、こっちに目を向けてくれた。すごく優しそうな穏やかな青緑の色だな。こっち向いたってことは言葉がわかるのかな?
近くに来て改めて見ると、すごく身体が大きくみえます。
遠目ではだいたい全長1.5〜2.0m位に見えるけどもっと大きいんじゃないかな?
……って自分、今小さくなっているんだから大きく見えて当然じゃん。最初に気づけよ、自分。
……そういえば、今前足組んでて見えていないけど怪我していたよね。
遠くでも怪我だってわかったんだから、きっと傷も深いよね……
た、大変だー!すぐに治療しないと!薬にガーゼ、あと包帯どこだ!?
あっ、カバンに薬以外あるじゃん!うぅ、薬も持ち歩く様にすればよかったよう。
まず、持っていたガーゼをハサミで半分に切ります。次に切ったガーゼを泉の水で濡らします。あ、水は透き通っているので、傷口を拭く分には問題ないです。
残りのガーゼは拭いた後に傷口にあてて、包帯で巻こう。とりあえずの応急措置だけど、やらないよりましなはず!!
言葉がわかるなら、遠慮は致しません!!
「オオカミさん、前足出して下さい!!放っといたら破傷風になっちゃう!!」
こちらの必死な思いが伝わったんだろう。
オオカミさんは怪我をしている足を伸ばしてくれました。
早速、怪我の様子を診てみると……良かった、そんなに深くないみたい。
血がそのまま固まったみたいで、ガーゼで拭き取るとなにかに引っ掻かれたような傷で血も滲み出ています。
ガーゼを何回か洗って、こびりついた血を取り、新しいガーゼを患部にあてて包帯を巻いてっと……
よし、完ぺき!パーフェクトな出来映えだ!包帯ってほどけないように結ぶのが意外と難しいんだよね。
「オオカミさん、終わったよ。ひとまずは安心していい―――――うひゃあ!?」
い、イキナリ舌で舐められたーーー!!!!
人生初体験、とか言ってる場合じゃない。わ、私は美味しくないですよ!?
あたふたして逃げようと試しても最初に舐められた時に後ろに倒れたので、ムリですね。
ちびっこボディで抵抗しても特に効果なし。これはお礼のつもりで、じゃれているのかな?
それにしても……長い。もう10分位この体勢。顔中舐められてベトベトだし、怒っても許されるよね?
「いい加減に………………しやがれーーーーーー!!」
おまけにチョップもつけちゃる!!
「キャウン!? クゥ〜ン、クゥ〜ン」
あれ、なんかかなり凹んでる!?なんかちょっと可哀想になってきたよ……
さっきとはうって変わった様子で肩を落としているという表現がピッタリのオオカミさん。
え〜と、え〜とこっちも言い過ぎたよねきっと。
「ご、ごめんね。オオカミさんのこと嫌いじゃないよ?ビックリしただけなんだよ」
あ、こっち見てくれた。大丈夫だよ〜怒ってないよ〜と視線を送ってみます。
「ワンッ、ワンッ」
と、ご機嫌になって尻尾をブンブン振ってくれます。
よ、よかった〜これで一安心だね。
主人公、襲われました(笑)必死だったので毛並みを堪能できていません。