大きな禍は、その脅威を見せつけるかのように。
失ったものは大きい。 だけど、そこから得た教訓もまた。
大きな禍は、我等に見せつける。
――『これが俺様なんだ! どうだ、見ているか?』 っと。
大きな禍に、我々はなす術もなく崩れ落ちる。
もはや、どうしたらいいのかさえ分からない。 迷子も同然だ。
大きな禍に、一部の勇者は立ち向かおうとした。
しかし、偉い人は言った。 予想外の出来事だと。
大きな禍は、戸惑う我々を嘲笑うかのように見つめる。
もはや、一般人には何が起きているのかさえ、分からない。
大きな禍は、その計り知れない力を罪もない人間に揮った。
泣き喚く人々。 轟く叫び声。 その声が、大切な人に届くことはない。
大きな禍は、我々が生きるための大切な絆を切り裂いた。
大好きな人との縁。 残っているのは、亡くなった人との思い出だけ。
大きな禍は、呆然と立ち尽くす我々に言った。
『正しい行いをしろ。 さもなくば・・・』
そう、、、
我々には、どうしようもない事が起きることがある。
しかし、我々に全て原因があるとは限らないが、
「必ずしも原因がない」と言い切ることは不可能だろう。
だから、我々は、今までに起こしてきた罪を再確認する必要がある。
何がいけなかったのか? 何を反省すべきなのか? と考える必要がある。
それは、もしかしたら、自分がきっかけで起きたことじゃないかもしれない。
それは、もしかしたら、自分だけの所為じゃないかもしれない。 しかし、、、
しかし、我々には、団結することが出来る。
明日に向かって、我々は手を取り合うことが出来る。
「前にしておけばよかった」って後悔するんじゃない。
「今しなきゃ後悔する」っと思って、全てを大切に行動することが出来る。
私じゃなきゃ、 俺じゃなきゃ、 自分じゃなきゃ駄目なんだ。
必要にされているとか、必要にされたいだとかじゃない。
必要にされるような人間になれるよう、努力を続けるべきなんだ。
――俺は、偉そうなことを言っているかもしれない。
だけど、決して俺は偉い人間じゃない。 臆病でどうしようもない人間だ。
だけど、俺は俺なりの信念を持って、今という時代を、
今しかないこの瞬間を、地べたを這いつくばりながらでも、懸命に生きている。
さて、 君の方はどうだろうか?
自分にはどうしようもない、大きな禍が降りかかってきた時、
君はその禍に、自らの手で立ち向かうことが出来るだろうか?
果たして、君にはその勇気があるだろうか? 残っているだろうか?
どちらにしろ、真実は そのときにならないと分からない。
だけど、我々はその日に向けて努力することが出来る。
我々は、明日を夢見ることが出来る。 強くなろうと努力 出来る。
だったら、努力せずに毎日をのうのうと生きるよりかは、明日を夢見て―――
人は強くなろうと努力を重ねる。
だけど、一歩一歩確実に進むのは、かなり辛いものがある。
時には、後退してしまうかもしれない。
時には、一歩を踏み出す勇気がでないかもしれない。
だけど、人はそれを乗り越えてこそ、本当の力を手にできる。