ゲームセット後篇
長らくやってきた試合もついに終わります。
最終回の裏。
スパートをかけたテルは、先頭バッターを三振に抑えた。しかし…
パンッ
「ボール、フォア」
「切り替えていくぞ」 「気にすんな」
仲間からテルに声援が送られる。
だが、続くランナーも出し1死1,2塁
「テル、勝負だね」江川が笑いかける。
しかし、それをテルは無視した。
「つれないな」
シュッ パン
「ストライク」
「う~速い、速い。」
シュッ
「まぁ、打てっけどね」
カーン!
打球はぐんぐんと伸びた。そのままサッカーゴールを超え、
トーン
審判が腕をまわしている。ホームランだ。逆転サヨナラスリーランとなった
向こうのベンチからは歓声が上がっている。
テルはマウンドで崩れた。
そして、
「2対4で山野中の勝ち。キャプテン握手」
「「あーしたっ!」」
「気をつけ、礼」
「「「有難うございました!」」」
「負けちまったから、もう野球出来ないのか」カメがつぶやく。
「くそったれがぁ」アキラが叫ぶ
そこへ
「お前ら、なに言ってるんだ?」監督が言う
「何って、負けたから、創部できないんじゃ・・・」
「なに、言ってんだ。俺はいい試合をしたらって言ったろ。だから、こんだけいい試合したんだから、
創部決定だ!!」
その言葉を聞いて皆は大喜びした。