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父の日

作者: ぱや

学校に行くことにした。

昨日はあんなことがあったから家にいたくなかったからだ。

みんなと同じく髪を整えてみんなと同じく薄化粧をしてとりあえずの朝食を食べ楽しくもない朝を迎えた

久しぶりの朝日にとても目が痛い

通学路は友達という名の知り合いと会うこともなく悠々自適に登校をした。

教室にはまだ5.6人しかいなかったが既に視線が痛い。ギリギリ聞こえる陰口に聞こえないふりをして頭を突っ伏しなんとかやり過ごした

ここまでは学校にいる時の正常な日常だ、だけど私は忘れていた、今日は何故かみんなかしこまり先生が制服を着ているのかを

授業参観だ

私のような孤高の一匹狼からしたら興味のないことだがなんということだ、、発表があることを今知ってしまった。

逃げたいが逃げ場がない

周りの人間はいつもありがとうなどという平凡極まりない発表をして親の涙を誘ってる

反吐が出ると思っていたらついに私の番が回ってきてしまった

体が震える、心臓の音が聞こえる

その震えに任せて唇を震わす

「私は父親が嫌いです」

場は凍った

だけど私の言いたいことはこれだけじゃない

「嫌いだけど優しいです。」

「嫌いだけどご飯を作ってくれます」

涙がでそうだったがそれでも私は続けた

「嫌いだけど、嫌いだけど、、好きです」

先生の焦った苦笑いと後ろからの一つの拍手で全てを察した

後ろを向いたら昨日喧嘩をした父親が目を赤くしてただただ拍手をしていた。

今日は学校に行くことにした

学校に行ってよかったと人生で初めて思えた。


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