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第59話:深淵の帝王(1)

時系列は神医(完)の直後です。

少しわかりづらくて申し訳ございません。

 化境の仙女『イェル』の奮闘もあって襲撃してきたモンスターはすべて退治された。

 俺自身も相当な数の魔物を討伐した。

 最低でも500体以上は倒したんじゃないかな?

 途中から面倒で数えてないけど、結構頑張ったと思う。


 その証拠に、

 兵士の死者数がなんと0人だったのだ。

 数千匹いた歴史に名が残るほどの快挙となった。


 途中から参戦したザイン達も俺とイェルの働きを活躍を大拍手で称賛する。

 一方、ザイン達の反応とは打って変わり、俺達はまったく別のことを考えていた。


「私は目立つのが好きではないので、この功績はすべてザインに寄与するです」

「俺も目立つのは好きじゃないから、この功績はすべてザインに寄与するよ」





 俺達の熱い丸投げによって今回の快挙はすべて『ザインのおかげ』ということになった。




 もちろんザインは全力で拒絶したが、『お前の答えなど最初から関係ないのだ』と言わんばかりの勢いで、俺達は伝えるだけ伝えてそそくさと戦場をあとにした。

 ザインの悲鳴が背後から聞こえてきたが、俺達は涙を流してそれを無視した。


 上から注目されるとスローライフを送りづらくなる。

 だから犠牲が必要だ。

 彼にとっても上から注目されるのは悪い話ではないだろう。出世の糸口になりえるしね。


 さて、すべてを丸投げして病院へと悠々と帰還した屑二人だが、そこで俺はロゼと再会した。


「ルクス。無事だったのね! 怪我がなさそうで安心したわ」

「俺もロゼの元気な顔を見れてホッとしたよ」

「ふふふ、随分と嬉しい事を言ってくれるじゃない」


 ロゼは嬉しそうな表情で近づいてきた。

 俺が彼女の頭を撫でると顔を赤らめながら小動物のような可愛らしい反応を見せた。


 それ以降は出かける事もせず俺は病院にて一泊した。

 翌朝、本来ならロゼの退院の日なのだが、状況が状況だけに、イェルのご厚意によってこの病院を拠点の一つとして利用してもよいということになった。


「えっ? いいのか? 迷惑じゃない?」

「ルクスには色々と楽しませてもらったので元は取ってます」

「そうか。それなら今後またお世話になるかもしれない」


 俺はそう言って改めてイェルに感謝の礼をした。

 仙女イェル。

 少々変わった性格をしていたが紛れもなく善人であった。


「ねえ、ルクス。出発前と比べると随分と先生と親しげになってるけどいったい何があったの?」


 ロゼは不思議そうに尋ねてくる。

 腕枕や添い寝とかしたよ……とは言いづらいので俺は適当に一緒にモンスターを戦って仲良くなったと答えた。

 単純なロゼはというとそれですっかりと信じてしまった。


 病院をあとにしてそのまま朱雀館まで歩いて向かう。

 すでに太陽が昇っている時間帯であるが、異変の影響で外は以前真っ暗。

 人影もほとんど見えなかった。

 まれに、提灯を片手に歩いている領民とすれ違う程度だった。


 本来なら人斬りや変質者のような輩が現れてもおかしくない状況であるが、彼らは以前俺が全員フルボッコにしたのでしばらくは現れないと思う。

 もし現れたらまたフルボッコにするだけなんだが……。


 30分後。

 俺とロゼは朱雀館へと到着した。

 すると、さっそくアリアンナが出迎えてくれた。


「二人ともおかえりなさい! ロゼさんもお久しぶりです。治療はもう済んだんですか?」

「ええ、私はもう大丈夫よ。迷惑かけたわね」

「いえいえ、気にしてませんよ。ロゼさんの元気な姿を久しぶりに見れて私もハッピーハッピーです!」

「ふふっ、アリアンナは相変わらずね」


 ロゼはニコリと笑みを浮かべた。



【強さの段階】

神和境>入神境>化境>超一流武人>一流武人>二流武人>三流武人>一般人


【登場人物】

ルクス:化境の武人。

イェル:尸解仙。

ロゼ:天魔の一人娘。


【読者の皆さまへ】

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