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1章 4

「幸いにして、グンティーヴァ様のご発病と死亡宣告を知っていますのは一部の側近のみ。公表前に取り消しましたので、国外への影響はまったくありません。ご懸案はたくさんおありでしょうが、今はご養生に専念なさってください」

ロイヴォ医師の言葉にふと反応した。

「懸案?」

初めて声が出せた。

頷いたのはギーダーだった。

「宰相ラダインは昨夜グンティーヴァ様の死亡宣告が出てすぐ、動き始めました。リュヴィエ様を次期竜皇の座にと議会に働きかけを行なっています。死亡宣告は公式に撤回されましたが早急にグンティーヴァ様のご健在を示さねば、あの小賢しい小人役人めが何を謀るか」

そこへロイヴォが口を挟んだ。

「ギーダー殿。仮にも次期竜皇の側近くに仕える貴方がそのような蔑称を口にするのはお控えなさい。我がチャイトラン竜皇国は種族や体の大小に関わらず全ての民の幸福を追求せよと初代竜皇の掲げた初勅に今も従い続ける多種族国家。小柄で短命なヒト族であることを理由にラダイン閣下を謗っては、貴方が侮辱罪に問われます。グンティーヴァ様のお為にもなりません」

ギーダーは苦々しい顔で口を噤んだ。

ロイヴォがこちらに顔を向けて、優しげに微笑む。

「どうぞ焦らずにご養生下さい。何かご必要なものはおありですか?」

少し考えて、口を開いた。

「ここどこなの?」

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