死の花
綺麗なバラには棘があるというのは、有名な話だ。
だが、とある場所で見つかった花は、棘で痛くなるだけでは済まない。
デスフラワーの異名を持つその花は、見るもの全てを魅了するほどの美しさがある。
思わず手に取ってしまいたくなるが、触ったが最後、カエンタケの10倍の濃度の毒が体へと瞬時に差し込まれる。
さらには痺れ薬や、数多くの毒もまとめて。
生物はこの花を愛でるために手を差し出し、その花のために命を捧げることになる。
この数多くの死体の上で、その花は今もなお咲き続けているという。
だが、近く数メートル以内に近寄った者は誰もいない。
ちなみに、ロボットでDNAやいろいろなものえお採取する試みが成功していて、おかげで毒性も判明した。
今は周囲10メートル四方に立入規制がされている。