第六話 2018年 9月中旬 副店長D殺虫剤噴霧逃亡事件の概要
第六話 2018年 9月中旬
副店長Dの殺虫剤噴霧逃亡事件の概要
次に、着目したのは、副店長Dの殺虫剤噴霧逃亡事件についてだ。何故なら、この方が、副店長Dへの聴取をまとめられて、相手(お客様サービス室)にとって、仕事の効率が良いかと思ったからだ。
まず、副店長Dの殺虫剤噴霧逃亡事件を知って頂かない事には、話しにならないので、この場をお借りしまして、語らせて頂きます。
遡ること、2018年9月の中旬。午後9時過ぎに、私は、駐車場に面した店の外の証明写真機の西側に隣接するベンチで、帰り支度の最中、その西に在る古紙収集ボックスの向こう側から、スプレーの噴射音が、してきた。最初は、無風状態だったが、次第に、風が吹き出し、風下に居た私の所が、瞬時に、霧雨の状態になった。程無くして、噴射音が止んだ。少しして、視界が良好となり、数歩先に居る人影を視認した。その者は、両手に、殺虫剤のスプレー缶を持った当時の副店長Dだった。私は、どう動くのか判らないので、様子を窺うように、見据えた。
副店長Dも、こちらを見返したまま、動こうとしなかった。
私は、状況からして、謝りに来るものだと思った。
次の瞬間、「ありゃ!」と、副店長Dが、声を発して、そのまま、闇に消えるように立ち去った。
私は、信じられない面持ちと腹立たしくなった。追い掛けて、謝らせようと思ったが、逆に、強要する形になるので、思い止まった。その後、イート・インへ戻り、洗面台で、殺虫剤を洗い流しに移動した。そして、翌日、この事をお客様サービス室宛ての専用ハガキに記載して、郵便ポストへ投函した。
五日後の午後6時頃、いつものように利用している店内に在る長時間居ても難癖付けられない通路のベンチに居ると、副店長Dが、私の名前を喚くように、呼び掛けながら、駆け寄って来た。
私は、思わず身構えた。また、難癖を付けに来たのだと思ったからだ。
突然、副店長Dが、膝を突くなり、「先日は、どうも、申し訳ございませんでした! お身体は、大丈夫でしたか?」と、問うた。
その瞬間、私は、憮然となった。遅過ぎる謝罪だからだ。そして、咄嗟に、立つように促した。人の往来が在るので、このままでは、まるで、謝罪を無理強いしたような誤解を受ける恐れが有るからだ。
しかし、副店長Dが、それを拒むなり、「私が、全て悪いんです!」と、パフォーマンスを継続し、人目に付くようにアピールをした。
私は、この時点(2018年)では、上(お客様サービス室)の通達で、形だけの謝罪に来たのだと察した。しかし、量販店Sのお客様サービス室のブラックな手口を知る事により、これも、こちらを貶めるやり方なのだと、思い知らされる事になるのだった。これは、後に、私の仮説として、記載いたします。今回の件は、あくまで、店長Mの【ルールが守れないので、“一生”入店禁止】という説明が、主ですので。