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世の中そんなに甘くないです

「えーっと、効果中……ですね」

 検索をかけたポーションを指さして答えます。

「おう、正解だよ。ちょっと時間がかかるみたいだが、ちゃんと鑑定できてるぞ。偉いぞ坊主」

 ぐりぐりと頭をなでられました。ちょうどいい力加減です。ルクマールさんの怪力ぐりぐりとは違います。まぁ、どちらも嫌いじゃないですけど。

「このあたりは、同じやつが作ったもので、効果中だ。効果小は安価だからもうけが少ない。効果大だと高価すぎて売れる量が少ない。効果中ってやつが、一番売りやすいんだぞ。覚えておくといい」

 へーそうなんですね。

「ふふふ、あなたったら、また始まった。ごめんなさいね。誰もかれも商人になるわけじゃないのに。教えたがりなんですよ、うちの主人」

 どうやら一人だけ乗っていた女性は商人の奥さんだったようです。

「だ、誰にでもじゃないぞ?坊主は鑑定魔法が使えるっていうから、ポーション屋になるかもしれないだろう?」

「はい、教えていただいてありがとうございます」

 実際ダンジョンにお宝祭りなんてあるのは知らなかったし、ポーションの売れ行きなんて考えたこともありませんでした。

 効果小だともうけが少ないってことは、薄利多売商品なんだですよね。でも、実際どんな効果なんでしょう。

 今まで見てきたものは、大、中、小、微小、極小です。小に種類があるってことは、大も、その上があるんでしょうか。特大、最大とか……。

 効果大だと手に取るには冒険者でもちょっと躊躇する感じだとすると、特大や最大は存在したとしても、売り買いを普通にしないレベルなのでしょうか?

「俺の名前はジョーンだ。カバノでポーション屋をやってる。何かあれば相談に乗るよ。あっちの街には帰りの馬車が出るまでの1週間ほど4番通りの6番宿に泊まるつもりだ」

「……えっと、ボクはユーキです」

 それからも、ジョーンさんはいろいろな話を教えてくれました。

 ポーションの基本になる材料は、薬草類で比較的安全な場所で採取されるものから危険な場所に生えているものもあるそうです。

 危険な場所に生えているものは値がはります。冒険者が薬草採取の依頼を受けて採取することが一般的だそうです。

 そうなのですね。出来上がったポーションだけではなく、原材料にも高い安いがあるんですね。

 ……レシピは秘匿されているものもありますが、WEB検索かけるとほとんど知ることができます。

 その中でも効果が高いものは、いつか自分で作って売ってみようかななんて思っていましたが……。売ったら儲かるかもしれないなぁなんて思ったりしていましたが……。

 材料を買うお金がありません。自分で採るのも無理そうです……。

 お金、やっぱりなかなかうまく稼げそうにありません。


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