表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
助けた犬獣人の破棄奴隷は伝説級の元冒険者?~そんなことよりもふもふしてもいいですか?~  作者: 有


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/57

レバー

「そういえば、冒険者時代自分には必要ないし荷物になるからといくつかレアものをダンジョンに放置してきたけれど……あれはまだあるでしょうか。ユーキが喜んでくれるなら……人があまり行かない場所ですし……ユーキの笑顔が見られるなら……」

 何やらぶつぶつ言い始めました。

「解体で何か手伝いことある?」

 のんびりしていたら夜になってしまいます。止まっていたバーヌの手を再開させるためにも話しかけます。

「大丈夫ですよ。もうほとんど終わりました。こちらが捨てる部分、売るための毛皮に、食べる部分。食べる部分はいくつかのブロックに分けただけで、あとはダタズさんに聞いてからですね。薄切りにするのか角切りにするのか分かりませんし」

 あれ?

「ホルモンとかレバーとか捨てちゃうの?」

「え?」

 私の言葉にバーヌが驚いた声をあげる。

「ええ、食べませんし、餌を必要としている生き物もいませんし」

 え?餌?

 餌にする生き物ってなんだろう。肉食の動物ってことだよね?……ペットみたいな存在もこの世界にあるってことかな?

 でも、餌にするくらいだから毒ってわけじゃないんだよね?

「【鑑定】」

【鑑定結果

 名前:モモシシのレバー

 続きはWEBで】

 検索まどに、モモシシのレバー、レシピと入力して検索実行。

 ……出ない。

 本当に食べないの?嫌いな人は嫌いだろうけど、レバー、美味しいよ?好きな人は好きだと思うんですけど。

 検索する単語を変えてみます。

 モモシシのレバー、食べるで検索。

 結果が出ました。

【血が足りなくて苦しんでいたら、モモシシのレバーがよいと母がどこからか持ってきてくれた。腐った肉のように汚い色。でろでろとつかみどころのない弾力。これを食べろと言うのだろうか。目の前に置かれたモモシシのレバーと、母の顔を見比べる。母もできれば私にこんな得体のしれないものを食べさせたくないのだと思う。それでも、体から血が出すぎてしまう私のことを思ってどこからか手に入れてくれたと思うと、むげに拒否するわけにもいかない。せめて味をごまかそうと、塩とソースをたっぷりつけて口に入れた】

 ああ、貧血にはレバーがいいっていうもんね。レバ刺しってことになるよね。生だと。おいしいよねぇ。焼肉のタレ系つけてもおいしいし、ポン酢もいける。それから……ああ、日本ではもうレバ刺しは禁止になったんだよね。いろいろと危険だからって。

 えっと、この世界でももしかして危険だったり……?

 大丈夫かな?

【口の中に広がる独特の臭みに、吐き出したい気持ちをぐっと抑え、手元にあったダンジョン産ポーションを手に取る。ごくごくとポーションでモモシシのレバーを流し込んだ。ああ、彼にもらって大切にとってあったポーションだけれど仕方がない。すると、驚くことにぴたりと血が止まって、ぼんやりしていた頭がすっきりした。すごい!モモシシのレバーは本当に効果があるんだ!】

 ふえ?!まじ?

 他の結果も読む。

【モモシシのレバーを食べると、血が止まると聞いたけど嘘ばっかりだった。あー、我慢して食べて損した!】

【モモシシのレバー食べるとかマジやばいんだけど。だまされて食べてる人いてワロス。食べてお腹壊した人もいるから気を付けたほうがいいんだけど】

 あれ?

 検索を変更。

 モモシシのレバー、血が止まったで検索。

 一番上の結果はさっきみたものだ。

 それから4つくらい下。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ