9/14
幕間:幸せな時間
ボクは今、彼女と二人で気持ちいい風が吹く草原にピクニックに来ている。
「──くん、ここがちょうどいいよ。見晴らしもいいし」
彼女がボクを呼んでいる。
そこは、少しだけ高く、小さな丘になっている所の頂上だった。
「──ちゃん、良いところを見つけたね」
「うん、そうでょ──くん」
ボクと彼女意外は、辺りに誰もいない。
「ここでお昼にしようよ、私お腹空いちゃった」
「うん、そうだね。そうしようか」
小さな丘の上でボクと彼女は、彼女お手製のサンドウィチを食べることにした。
「──ちゃん、これ美味しいよ!」
「本当?……良かった」
ボクは今、とても幸せだ。
彼女と二人でピクニックに来られるなんて夢のようだ。
彼女はサンドウィチを食べる姿すら可愛らしく、そして美しい。
「どうかしたの?」
「な、何でもないよ!」
ついつい見とれてしまった。
「そう?変なア─くん」
彼女と二人で過ごせるこの時が、ボクには本当に────────
──────幸せな時間だ。