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第95話 食事中のちょっとした雑談③


「でも、逆にそうしないと問題が沢山あってな。特に階級や貧富の差が激しいと、いじめとかに繋がるので学校では管理できないのだ。だから義務制ではなく行きたい奴だけ行けばいい。そうなっている。ただ、貴族は必ず学校に通わないといけない決まりがあるので通っているらしいが、そこでも階級の差があるのでドロドロした感じになっているらしいぞ。侯爵と男爵では扱いに差がある。何をされても文句は言えないので、いじめが流行っているみたいだ」


他の異世界でもあったが、学園では貴族が平民を馬鹿にして虐めていた。

そういうのは防ぐの難しく、国が自体がそういうのを認めているので無くなることはなかった。だから平民が学園に通うことはなく勉強する子供もいない。文字すら読めない人が多かった。

この世界も同じで、貴族と平民で揉めるから義務制を無くしたのだろう。だから行きたい奴だけ行けば良い。それにネット環境があれば家でも勉強はできるし、わざわざ学校まで行く必要は無い。

貴族とかのいじめを考えればそれが無難なんだろうな。


「頭が悪い奴ばかり増えそうだな」

「フッ、それは否定できないな。確かに馬鹿は多いが、でも誰でも勉強はできる環境はある。しない奴が悪だけで俺たちには関係ない。要は本人次第だ」


教材は無料アプリで落とせるので費用は掛からない。

後は本人に、やる気があるか無いか、だけだ。


「話しを聞くと市民権が無くても困ることはないな。でも病気の時はどうするんだ? 医療費とかは」

「病院は普通に行ける。ただ税金を払っていないので医療費は高い。それでも払えないような額ではないけどね」


この時代は医療ポットというのがあって簡単に治る。

だから高度な治療とかもなく、高額な医療費が掛かることもない。その医療ポットの使用料だけ払えれば問題ないらしい。


「医者がいらないのか?」

「いや、医療ポットでできるのは簡単な治療と診察だけだ。薬を調合するには医師の資格が必要になる。病名が分かってもそれを治す薬を作れるのが医師だけなのさ。だから医療ポットがあっても医師は必要になるってことだ」


薬は危険な物が多いので資格がないと扱えない仕組みになっている。

医師というよりは薬剤師に近いな。

だから医療ポットと医師はセットになっている所が多い。


「それじゃ、医療ポットがあるだけでは意味がないということか? 薬が作れないんだろ?」

「病名がわかれば市販されている薬でも治療はできる。軽い病気ならそれで十分だよ」


早く治したいのであれば、医師に調合して貰った薬の方が効き目が強くて良いらしい。市販されている薬は万人向けに調合されているので効き目が弱いからと。

そこら辺は日本と同じか。市販されている薬は効き目が弱かった気がする。副作用とか考慮すればそうなるのは仕方がないが。


「外科なんかも治療ポットで治せるのか?」

「複雑なのは無理だ。傷口を塞ぐぐらいならできるが、それ以上になると外科専用の医療ポットが必要になる。機械で傷口を縫ってくれるし、それ以外もやってくれる。頭の中もね」


そう言って自分の頭を指でトントンと叩く。

多数のロボットアームが付いてる医療ポッドで、人間ではなく機械が手術する。だからミクロ単位の手術も可能でミスもなく安全なんだそうだ。


「癌の手術とかも?」

「癌? それはいつの時代の話しだ。内臓の病気は全て薬で治療可能だ。癌で死ぬようなことはないぞ」


外科以外は全て薬で治せるのか。それは凄いとしかいいようがない。


「体の欠損も可能か?」

「人工細胞を使って培養ポットに浸かれば治せる。ただ時間は掛かるけどな」


人工的に作られた欠損部分を体に移植して、培養ポットの中で適合するまで遺伝子を組み変える。それで拒絶反応を無くし体の一部にする。

この世界の医療技術は、治せない物がないのではと思う。


「病気や怪我で亡くなることはないのだな」

「治療が間に合えばの話しだ。死んだ人間は生き返らすことはできない。最新の技術を持ってしても」


そういえば諜報部のジャックの母親は病気で亡くなったと言っていたな。金が払えず医療機器が使えなかったと。

そういう人がいる限り病気で亡くなる人はいる。

別の問題だが、金がある人には優しく金が無い人には厳しい。

そんな世界のような気がする。

でも、それが普通のような気もするがね。

他の異世界もそんな感じだったし。


「市民権を持っていて良いことはあるのか?」

「行政サービスを受けられ惑星に土地や家を買える。商売で惑星に下りられる。身分証がない者は惑星に下りる際面倒な審査を受けなければならないが、あれば手続きするだけで簡単に下りられる。別に無くても困ることはないが、商売をするのであれば持っていた方が良い。貴族と商売をする時にも使うしな」

「やはり持っていた方が便利ということか」

「あって損することはないな。その代わり税金は払わないといけないが」

「高いのか?」

「年に50万ニルほどだな。下流市民だけどな」


上流市民になると、この何十倍も払わないといけないとか。

さすがに無理だと思った。


ご覧いただきありがとうございます。


……ストックが無くなりました。

毎日アップできるように頑張っていますが、追い付かない現状です。

更新頻度は下がると思いますが、気長に付き合って下さると嬉しいです。

ついでに評価もしてくれると嬉しいです。

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