表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/220

第80話 ダンジョンコアとの会合③


「チッ、何も答えないんだな。では、どうすれば艦長を変えることができる? 彼がいつまでも艦長だと作戦に支障がでるのだ。我々に変えて頂きたい」

『それはできません。一度設定すると、前任者が死ぬまでマスターです。途中で変えることはできません』


はあ、やっちまったよ。

それを言うと俺の命が狙われるのだが。

ほら見ろ、みんなが俺を見ているぞ。

これで船に乗っていても安心できなくなった。

誰かが影で命令すれば殺すこともできる。

そういう状況になったということだ。


「フフフ、それは困った事になったなあ。一生、この艦に乗っていないといけないな」


ロズルトが面白可笑しく話しているが、こっちは全然面白くも何ともない。

本当にそうなってしまうからだ。

俺としてはこの作戦が終わったらこの船に関わるのを止めようと思っていたのだ。

小型艦なら何とかなるが戦艦など管理できない。逃げるつもりだった。

それなのにこのコアは……。

頭が痛くなってきた。


「変更できないのであれば、しばらくは付き合って貰うしかないか……」


グランバーが俺の方を見ながら言うが、俺はお断りしたい。

何度も言っているが、レジスタンスに入るつもりは無い。

俺は自由に生きたいのだ!


「なるほどねえ。シューイチが内緒にしたがるわけだ。どう考えても面倒事にしかならないものね」


エミリーまで楽しそうに話してる。

わかってくれて嬉しいよ。

でも、そんな事で同情されたくはないね。

それなら代わってくれと言いたい。


「ジェネレーターの出力を上げるにはどうすれば良い。彼に頼めば良いのか?」

『はい。マスターに権限があります。私との交渉はマスターを通してお願いします』

「では、早速だが出力を上げてくれ。今ではギリギリなのだ』


何かあったら困るのですぐに上げて欲しいという。

俺も断る理由もないので承諾し、コアに向かって頷いた。


『かしこまりました。50パーセントまで引き上げます』

「50パーか。これで少しは余裕ができるだろ。後は戦闘になった時に考えるか。上げすぎても良くないのだろ?」

『ジェネレーターに負担が掛かります。また休めて調整しないといけません』


24時間止められても困るので、あまり上げないように言った。


「突然止まったのはそのせいか?」

『はい。100パーセントを超えたときは再調整が必要になります。再調整しないとジェネレーターが破損します』

「この間の戦闘の時ね。突然出力が上がったのは、あれはあなたがやったのでしょ?」

『それはマスターからお願いされたからです。それと私も死にたくはありませんので、一時的に出力を上げました。ですが今は元に戻し、出力が上がらないようにしています。その必要が無いからです』

「なるほどね。博士がいくらやっても出力が上がらないわけだ。AIが邪魔をしているのだから」


博士がこのことを知ったらどう思うか。

邪魔をしていたから怒るか、AIのことが知れたので喜ぶか、それとも疲れた感じで落ち込むか。

非常に興味があるが、俺からは話すことはないだろう。

面倒ごとになるのは目に見えて分かっているからだ。


「しかし凄いわね、古代船のAIは。自分で考えて行動しているのでしょう?」


モニターに映っているAIを見ながら楽しそうに話しているが、俺には何が凄いか分からない。

AIってみんなこういう物だと思うが。


「俺が命令を出しているわけでないからね。そういう意味ではそうなるのかな?」

「……自律型AIか」


ロズルトがぼっそと呟いた。

自律型?

聞いたことがない言葉だが。


「自律型とはなんだ?」

「AIが自分で判断して勝手に動作することだ。その反対が他律型で、こちらで命令しなければなにもしない。この艦に取り付けてあった奴が他律型だ。命令がない限り余計なことはしない」


自己判断応力があるかないかの違いか。

でも、自己判断能力がなければAIではないような気がするが。


「自律型は珍しいのか?」

「珍しくはないが、色々と規制が五月蠅くてな。船に使われるAIはそういった機能は持たせていない。危険だからな」


武装している機械に対して自律型は、勝手に発砲してしまう危険があるので持たせていない言う。

指示がないと何もしないのが他律型AIで、自律型AIは武器の所持ができない人型アンドロイドとかに使われているということだ。


「そんなのはプログラムで制御できそうだが」

「確かに制御できるが、それだと自律型の意味がない。自分で考えて行動するから自律型であって、あれこれと指示を出していたら、それはもう他律型AIと変わらない。結局はこちらで命令を出さないと動作しないわけだから」


この話は昔から議論されていることで、誤動作により人を傷つけた場合などを考慮して、それなら他律型AIでも良いということになった。

武装がある船などは勝手に判断して撃ったら大事になる。

危険なことを勝手にされるよりは、指示したことだけをやってくれた方が良い。

そういうことで、他律型AIが今では主流で自律型は少ないと言う。

そういえば店でアンドロイドを見かけたが、あれは自律型か。そういえば勝手に色々なことをやっていたな。俺の携帯端末を弄って識別番号を変えたり、やりたい放題だった。あれは自律型だからできるのか。他律型なら勝手にやるわけないもんな。


「そういうえば街でアンドロイドを見かけたが、船には乗せないのか? あれだったら休む必要も無く働くだろう?」


あれ?

みんなが苦虫を噛み潰したような表情をしているが、不味いことを聞いたか?

よく分からず首を傾げていると、ロズルトが代表で説明してくれた。


「あれは何かと問題が大きくてな。だから乗せない、いや、乗せられないんだよ。それにコストも掛かるからね」

「?」

「アンドロイドでもメンテナンスは必要なんだよ。24時間働かせることはできない。それに彼らはそれを良しとしない。いや、はっきり言えば嫌がるのだ。機械のくせに」


人型アンドロイドは全て自律型AIが使われており、自己保身が強いため、危険な仕事や過酷な労働を嫌がる。

それに人間と同じように扱わないと文句も言うらしく、休みを与えないと怒るとか。

もう殆ど人間と同じだ。

これではアンドロイドのメリットがまったく、だから使うところが少ない。

そういうことで普及しないそうだ。


「それに勝手な事をして迷惑を掛けるしコストとは見合わない。だから軍艦に乗せることはないな。商船や輸送艦なら乗っていることもあるが、アンドロイドも安くはないので採算が合うかどうか。まあ、他にも色々とあるんだよ。体は人間と同じ作りになっているから、まぁ、風紀とかも……」


ああ、何となく察した。

そういうのもあるのか。難しいな、アンドロイドも。

最初見た時は驚いたが、できれば俺も1人欲しいな、と思ったが止めた方が良さそうだ。

管理が面倒臭そうだ。

人間と同じ扱いではね。メリットが感じられない。


ご覧いただきありがとうございます。

書くのが遅くて申し訳ございません。

気長に付き合って下さると嬉しいです。ついでに評価もしてくれると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ