表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/220

第65話 警備システム①


ジェネレーターが止まり、すでに10時間が経過した。

博士は相も変わらずモニターを見つめ、忙しそうにキーを叩いている。

それを眠そうな眼で見つめるローズ。彼は見張り当番でブリッジに詰めていた。


「どうだ、博士。動きそうか?」

「ん? グランバーか。無理じゃな。いくらこちらからコマンドを入力しても受付ない。無視されているみたいじゃ」


俺も少し休んだが、心配になって見に来ていた。


「マニュアルでは動かせるのだろ?」

「マニュアル操作に切り替えられるが、それで動くかはわかん。古代船はそんな単純では無いからのう」


博士の足下には食事した食器が置かれていた。

誰かが気を利かせて運んできたようだ。そうしないと食事もしない。


「最悪駄目ならやってみよう。いつまでもここに留まるわけにはいかないからな」


いつ帝国軍に目を付けられるか分からない。

できれば早くここから移動したいのだが。


「そういえばさっき調べたらおかしなところが一つあったぞ」

「おかしなところ?」

「そうじゃ。誰かが警備システムに侵入したようなんじゃ」

「警備システムに? 何のために?」

「わからん。調べたがシステムに異常はなかった。ただ、ログに記録されているというだけじゃ」


警備システムとは部屋の入退出記録や監視カメラ、重要施設の監視など、警備全般を管理しているシステムのことだ。

敵が侵入すれば、それを駆除するための警備ロボットの管理もしている。


「それに侵入したということは、この艦の警備システムをダウンさせるのが目的か」


船を占拠するのに一番の障害は警備ロボットの存在。

レーザー銃を装備し、小型の防御シールドも装備している。簡単に破壊することはできない。

それを使えなくするのにもっとも簡単な方法は警備システムを使えなくすること。警備システムがダウンすれば警備ロボットは使えなくなる。

細工した可能性が高い。


「それがそうでも無いようじゃ。中のプログラムを確認したが弄られた痕跡は無い。警備システム自体を狙ったわけでは無さそうじゃ。別の目的があったのじゃろう」

「別の目的……」


警備システムが目的で無いとすれば、中のデータに用があるということだ。

中のデータといえば入退室記録や監視カメラの映像ファイルとか、そんな物しかないが……。

なぜ、そんなデータを。


「調べられたら困るようなデータがあるということか?」

「詳しいことは知らんが、そういうことじゃろう」


入退室記録や監視カメラの映像ファイルに用事があるとすれば、誰かを監視しているか、それとも自分の行動履歴を消すとか、そんなところだな。

そんなのに用事がある奴と言えばスパイしかいないが、


「監視カメラに映った自分の姿でも消しに来たか?」

「だが、映像ファイルは全てあったぞ。消されたファイルは無い」

「スパイじゃないとすると、そのファイルの中を見ていたということか……」


自分の姿が映っているのであれば消すだろう。だが、消していないということは、誰かを監視するために見ていたということだ。

ただ、何のために監視を? ということになる。

怪しい人物を追っているのであればわかるが、そんな報告はない。

個人的な理由で誰かを見ていたということだ。


「それだけじゃないぞ。ログに残っている時刻を見ると今から約10時間前。戦闘が終わった直後になっておる。その時に誰かが警備システムに侵入したということじゃ」

「戦闘が終わった直後? その時間はまだ第1戦闘配置中だったはず。見ている暇なんて無いはずだが……」


配備中を抜け出して見ていたということか。

しかし、居なくなったり不審な行動を取れば周りが直ぐに気が付くと思う。

ちょっと考えられないが……。


「侵入経路は分かるか?」

「記録を見ると不明になっておる。艦内の端末ではないのは確かじゃな。使えば端末名が記録されからのう」

「すると個人で持ち込んだ端末ということか……」


でも、どうやって艦内のネットワークに接続したのだ?

戦艦のセキュリティーはかなり高度なはず。登録された端末以外は入れない。

もし、セキュリティーを突破して侵入したとなると、そいつはかなり凄腕のハッカーだ。

今の俺たちでは防ぎようがないということだ。だが、それほどの奴がログの記録を見逃したりするだろうか?

首を捻るしかなかった。


「ファイルに異常は?」

「タイムスタンプ上は問題ない」

「ん?」


ファイルが作成された時刻を見て判断しただけで、中身は見ていないそうだ。

中身の検証はこっちでやって欲しいらしい。自分は忙しいからと。


「そういうことか」

「そうじゃ。作成された時刻に抜けはない。きちんと時間通りに作られておる。映像ファイルは全てあるということじゃな」


ファイルは2時間おきに作られるので、抜けていればその時間分が空くことになる。それがないということだ。


「わかった。不審な物がないか確認しよう」


船長席に座り、モニターから警備システムにアクセスする。

今から10時間前の映像ファイルを調べ始めた。

だが、全部の映像ファイルを調べるとなると1人では無理だ。ファイルが多すぎる。せめてどのファイルにアクセスしたか分かれば調べられるのだが。


「どのファイルを見ていたか分かるか?」

「無理じゃ。書き換えられておれば分かるが見ていただけではわからん。ファイルが更新されんからのう」


地道に調べるしかないか。




ご覧いただきありがとうございます。

書くのが遅くて申し訳ございません。

気長に付き合って下さると嬉しいです。ついでに評価もしてくれると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ