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第56話 ワープ


休憩から3時間後。ブリッジに全員が集まっていた。

これからワープに入るので、その前の最終チェックをしているところだった。


「ワープ装置に異常は無いか?」

「問題なし」


操縦士のダミアンがモニターを見ながら答えた。


「博士。チャージの方は?」

「満タンじゃ。今すぐ起動できるぞ」

「了解。エミリー、レーダーに反応は?」

「無いわ。不気味なぐらいに」

「そうか……」


あれから星系軍が追ってこない。諦めたということか。

だが、自分の首が掛かっているのだ、そんに諦めが良いと思えないが……。

エミリーが言っていた通り、どこかで待ち伏せしているということか。

そうなると厄介だな。

場所が特定できないと星系軍が陣取っている真っ只中に出てしまうこともあり得る。

ルート選択は慎重にしなければならない。


「エミリー、この先、星系軍が待ち構えている可能性はあるか?」

「分からないわね。無い、とは言えないわ。でも、古代船は普通の船と違うので、計算して待ち伏せは難しいと思うの。普通の艦よりも早いし、それにワープ距離も長いわ。いつどこでワープアウトするか予測できないと思う。だから無理だと思うけど……」


自信が無いのか、最後は言葉を濁しているがその考えに俺も賛成だな。

やはり予測するのは難しいだろう。

なので待ち伏せについては考慮しないことにした。


「予定ルートに障害物が無いか確認を」


ワープをする時に何が重要かというと、ルート上に障害物が存在しないか調べることだ。

ワープ中に、もし障害物に接触すれば一発で木っ端みじんだ。

だから調べる必要があり、あらかじめ障害物が存在しない宙域を選んで飛ばなければならない。

それを調べるのが航海士、リュックの仕事だ。

ちなみに調べる方法は、星系内マップというものがあり、そこには何万という宙域の情報が記載されている。航海士はその情報を元に、ルートを計算して飛ばなければならない。


「……障害物は無し。OKだ」

「よし、座標入力後、ワープを実行する。準備完了次第、カウントダウンを」

「分かったわ」


本来はAIが計算するものだが、今回は訓練を兼ねて自分達でしている。

この艦のクルーは殆どが乗船経験が無い者ばかりだ。だからこういった時に訓練し、慣れされておかなければならない。


「シールド確認。チャージ完了。いつでもシールドをはれるぜ」


ローズが親指を立ててGOサインを出した。


「シールドを前方に展開」


船の前半分をシールドが覆う。

小さな障害物を弾くのにシールドは必要不可欠なのだ。


「準備完了よ。1分後にカウントダウンを始めるわ」


艦内放送が流れ、クルー達は近くの席に座り待つことになった。

ワープに入るのに加速が必要となり、Gが掛かることがあるからだ。

普通は慣性制御装置が働きGは掛からないようになっているが、安全のために、ということで座るか、手すりに捕まることになっている。


「……5秒前、4、3、2、1,ワープ」


窓から見える光がゆっくりと後ろに流れていく。

そして一筋の光となり、辺りが虹色に包まれた。


「ワープに入ったわ。ワープアウトの予定時刻は12時間後、明日の朝8時の予定」

「了解した。後はAIに監視を任せ、当番以外は休むこと。AIに指示を頼む」


ロズルトが頷いた。


「ウリウス。レーダーに反応があったら警報を。前方に障害物を発見したら自動回避を頼む」

『了解しました、艦長殿』

「なんだ、AIに名前を付けたのか?」

「まぁ、呼びづらいのでね。戦艦の名前をそのまま付けた。不味いか?」

「いや、別に不味くはないが博士」


博士の方を見て確認をする。今この艦を管理しているのは博士だからだ、


「かまわんが、この任務が終わったらAIボックスは交換するぞ。今使っているのはテスト用だからデータは全て消える。だから敢えて名前は付けんかったが、それでもかまわんのであれば自由にしてもかまわんぞ」


今はデータ収集中なので、任務が終わったら再度作り直すそうだ。

だから中のデータは全て消えるので、名前を付けても意味が無いと言う。


「と、いうことだ。好きにして良いぞ。この艦の艦長はお前だからな」


先程のお返しとばかりにニヤッとする。

言われたロズルトも直ぐに察してニヤッとした。


「ふん、嫌みか」


こんなやり取りができるのも今のうちだと思うが、周りで聞いていたクルーには何のことわからず首を傾げていた。


「フフフ、それでは解散だ」


最初の当番はダミアンということで、彼と博士以外はブリッジを出て行った。


「博士は休まないのか?」

「わしはまだやることがある。わしの事は気にせんと、先に休んでおれ」


艦のデータを調べているようで、急がしくて手が離せないらしい。

食事も取らず、ずっと座り続けている。


「根を詰めすぎず適当に休むようにな」

「……」


返事が無いが、あれが博士の日常と分かっているので五月蠅くは言わなかった。疲れたら勝手に休むだろうし、当番のメンバーには入れていないので好きにするだろう。

俺も疲れたことだし部屋に戻って休むことにした。




ご覧いただきありがとうございます。

ストックが無くなりそうなので、1日1アップにしたいと思います。

書くのが遅くて申し訳ございません。

気長に付き合って下さると嬉しいです。

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