第21話 今後のこと
「それよりも、この世界で生きて行くにはどうすれば良いのか教えて欲しい。金を稼がないといけないが、戸籍も何もないので働けるのかわからない。それに家とかも借りたいのだが、借りられるのか? そこら辺はどうなんだ?」
「仕事ね……戸籍がなくても働くのは可能だわ。日雇いでも何でもあるから。でも、家を借りることはできないわね。戸籍がなければ住民票もないわけだし、保証してくれる人も必要になるわ。だから身元不明な人は無理ね」
「やはり、そういうのが必要か……」
俺はガックリした。
それは日本と同じということか。
「でも、それに関しては何とかなるわ。審査を必要としない家を借りるとかすればね。その代わり家賃は高いけど」
訳ありの人が住む家ということか。
俺みたいに犯罪
「それよりも、この世界で生きて行くにはどうすれば良いのか教えて欲しい。金を稼がないといけないが、戸籍も何もないので働けるのかわからない。それに家とかも借りたいのだが、借りられるのか? そこら辺はどうなんだ?」
「仕事ね……戸籍がなくても働くのは可能だわ。日雇いでも何でもあるから。でも、家を借りることはできないわね。戸籍がなければ住民票もないわけだし、保証してくれる人も必要になるわ。だから身元不明な人は無理ね」
「やはり、そういうのが必要か……」
俺はガックリした。
それは日本と同じということか。
「でも、それに関しては何とかなるわ。審査を必要としない家を借りるとかすればね。その代わり家賃は高いけど」者もいれば、誰にも知られずひっそりと暮らしたい人もいる。そういう人向けの家なんだろう。足下を見られて高くなるのだ。
「やはり戸籍がないのはネックだな。身分の保証もないわけだし」
「確かに身分証がないのは痛いわね。惑星内ならなくても何とかなるけど、惑星外に出るとなると身分証は必要だわ。空港からシャトルに乗るにも身分証が必要になるから」
惑星内であれば身分証がなくても生活はできるらしい。
医療を受けるにしろ、闇医者みたいな人もいるので金を払えば何とかなる。
それに、俺みたいに戸籍がない人も一定数はいるそうなので、珍しいことではないそうだ。
「どうしても身分証が欲しいのであれば、最悪、戸籍を買えば誤魔化せると思うわよ。それなりにお金は掛かるけどね」
戸籍を買う?
そういえば、外国でそんな話を聞いたことがあるな。なんでも亡くなった人の戸籍を買って、その人になりすまして生きていくとか。
犯罪者がよく使う手口らしい。
そういえば俺も指名手配されているので犯罪者か。
戸籍を買うか、お金を貯めて。
「稼がないといけないな……」
「後は、偉い人に事情を説明して特別に作っても貰うとか。……信じてくれたらだけど」
ああ、何か無理そうな気がしてきた。
異世界から来ました、だから戸籍を作ってください。
うん、病院送りだな。
やはり買った方が早そうだ。それは何とかしよう。
「お話の最中で申し訳ないが、追っ手が来たようだぞ」
ロズルトがバックモニターを見ながら話し掛けてきた。
後ろを振り返ると、装甲車らしき物が物凄いスピードで追いかけてくる。
天井に大きな砲門が付いている。戦車のキャタピラが無いバージョンと言えばわかるか。
こちらの車より確実に早かった。
「おい、追いつかれるぞ」
「わかっている」
何かのボタンを押し中央にあるスロットルを引くと、凄い勢いで加速した。
そういえばこの車、自動運転ではないな。ハンドルもあるし、シフトレバーもある。後、良く分からないスイッチも沢山付いていた。
気が付かなかったが、マニュアル車だったようだ。ただし、俺の知っている車とは違い、アクセルやブレーキペダルがない。もちろん、クラッチも付いていなかった。
全てスロットルレバーで操作するようだ。
「は、早いな」
スピードがぐんぐん上がり、少しずつだが距離が開いていく。
見ている感じだと、まだまだ余裕がありそうだ。
「このトライアルは特注品でね。スピードのリミッターは外してある。追いつけるわけがない」
いわゆる改造車らしい。本来の車はそこまでスピードが出ないそうだ。
なら大丈夫か、と思っていたら砲撃してきた。巨大なレーザーが脇を通り過ぎていった。
追いつけないと分かり非常手段に出たようだ。
「撃ってきたぞ」
「大丈夫だ。あのハイパーウォーの砲撃ぐらいでは、このトライアルの防御シールドは破れない。改造して普通のシールドの三倍の出力が出せるようにしてあるからね。もっとも、そのせいで武装が何もないがね」
そう言って「ハハハ」と大笑いしているが、元々は偵察・移動用に開発された車なので、なくても良いらしい。その代わりスピードや隠密性には優れているとか。
巨大なレーザーが車の脇を抜けていくと、静電気みたいな物がパチパチと飛び散って光っていた。シールドに弾かれているみたいだ。
「大丈夫だと言っても怖いな。なるべく当たらないようにしてくれよ。心臓に悪いから」
この後、何発か撃ってきたが、当たることなく逸れていった。
そして距離が開くと撃つのを止めて見えなくなった。
「どうやら振り切ったみたいだ。ただ、このまま進めば向こうで待って居るのではないか? 進む方向が分かれば先回りできるだろ」
「それもわかっている。だから裏道から入る。あの都市には秘密の入口があるから大丈夫だ」
後ろを振り返るが他に追ってくる車は見かけなかった。諦めたのか見逃されたのか。
あの戦力を考えれば、見逃された、という方が正解だと思う。
追いかけてくる車が1台だけ、というのは不自然だからね。
ご覧いただきありがとうございます。
ストックがある間は、小まめにアップしたいと思います。




