そして伝説へ
イノセンスを倒し、アスガルドに平和が戻った。
人々はレオンハルトを英雄王と称え、ローザリアの王として迎える。
そして――――――
「ハイウェルラインよ。魔の森と死の砂漠を治め、荒れる鬼人たちも救済せよ」
「はっ」
ダークエルフィンの新女王に任命された彼女は東南にある砂漠の地を開拓するように命ぜられる。
水の精霊に愛された彼女であれば、砂漠の地をオアシスに変えることができるであろう。
ゴルダークとイースレイの亡き今、彼女の担う責任は重い。
「エグゼクト、オーヴェルシュダインよ」
「はっ」
「ロンダルギアをグランベルと名を改め、差別のない、農地として開墾した国として治め、エグゼクトには公爵の階級を与える」
魔王の拠点とされたロンダルギアは新たな国として出発する。
軍を解散し、その余る力で農業都市としての発展を期待された。
「グリルヴァルツァーよ」
「はっ」
「お前はローザリアを治めよ。お前の父親はアスガルドの歴史上、ふたりといない勇者であり賢者であった。このままこの国の発展をお前に託す。ローザリア公国として公爵の階級を与える。父上の意志を継ぎ、民に英知を授け、民を率いるのだ」
「……命懸けで、この国をお守りいたします」
ローザリアは王都ではなく、公国となって再出発する。
グリルヴァルツァーであれば、きっと今以上の強国にするだろう。
「ヴァ―レンファイトよ」
「はっ」
「アスガルド中央のエスタミルを新の王都として発展させる。新たにヴァルハラントと名を改め、アスガルドの戦史から戦争という文字を二度と書かせぬよう協力してくれるか?」
「この命に代えましても!」
アスガルド西に位置するローザリアではなく、中央を真の帝都とし、大陸全土の平和を維持する。
「王女レジーナよ」
「はっ(笑)」
「僕に一生ついてきてくれるかい?」
「は、はい!」
抱き合うふたりに拍手喝さいが巻き起こる。
こうしてアスガルドの光と影は統一され、後に1000年以上の平和が訪れることになった。
時は流れ。
「レ、レオンハルト様!こ、こ、これ見て!」
光は継承される。
英雄たちの英雄譚とともに――――――




