プリシアの真実
プリシアの真実が判明。悲しき物語。
ここは、グローリー伯爵家の屋敷。伯爵の書斎。ノワールと執事いた。ノワールは書類に目を通していた。
「旦那様。最近、屋敷周辺をうろつくものがいると使用人たちが騒いでいます。」
ノワールは作業を止め、
「それは、本当か。それでどんな奴がうろついているのだ。」
「使用人たちの話によるとおそらく王城の兵士だそうです。」
ノワールは、頭をかかえ
「ついにこの時が来てしまったか。」
「そうですね。」
2人は、顔を見合いため息をついた。
こちらは、プリシアの自室。プリシアは、本を読んでいた。
部屋のドアが開き、
「プリシアお姉様。」
プリシアは、本を閉じ、
「ランドどうしたのかしら。あれ、今は、お勉強の時間のはずでしょ。」
「ぼく、お姉様とチェスがしたい。」
プリシアは、優しく微笑み、
「そうだったの。嬉しい。でもねお勉強が全部終わってからにしましょうね。」
ランドは、寂しそうに
「そんな。ねぇ、勉強が終わったら一緒にチェスしてね。」
「終わってからね。」
ランドは、部屋を出ていった。プリシアも部屋出て庭を散歩
していた。ベンチに座り庭を花を眺めていた。その時、
ガシャーーーン
近くでものすごい音がした。音の方へいくと使用人たちが騒いでいた。
「どうかしたの?」
「プリシア様。実は、庭の手入れをしている途中、梯子のバランスを崩して落ちてしまったのです。」
使用人に駆け寄るとげがをしている者がいた。プリシアは、何も聞かずに怪我をしたところに手をかざすと綺麗な青い光を放った。プリシアは、魔力を持っているので怪我したら治してきた。
「プリシア様ありがとうございます。いつも助けていただいて。」
「いいのですよ。もし何かあったら言ってくださいね。」
プリシアは、誰にでも優しく接してくれるので使用人たちは、彼女を慕っていた。
それから数日後。ジャンナ、ジャスパー、プリシア、ランド、リリカは、ノワールそしてマリリンに食堂に呼び出されていた。
最初にジャンナが
「お父様。話があると聞きましたが?」
視線がノワールに集まる
「お前たちに話さなければならないことがある。プリシアについてだ。」
次にプリシア視線が集まる。
「わたくしですか?」
みんなの頭の中に❓がいっぱいだった。
「実は、プリシアは、私達の娘ではない。」
「えっ。」
ノワールとマリリン以外の者達が口をポカーンとしていた。
最初に我に返ったジャスパーが机をバーーンと叩いて
「意味がわからない。プリシアが僕らの家族ではないと言うのですか?」
ジャスパーの一言でみんな我に返った。
「ぼくのお姉様じゃないの。」
ノワールがため息つきながら
「言いたいことは分かる。今から説明をする。確かにプリシアは、私達の娘ではない。プリシア・グローリーと言うのは、本当の名前ではない。」
プリシアがノワールを見つめながら
「わたくしの本当の名前は、なんと言うのですか?」
「本当の名前は、プリシア・プリラ・カルロット。」
ジャンナが立ち上がり、
「カルロットですって。その名前は王族。つまりプリシアは、カルロット王国の王女。」
ノワールは、ぼそぼそと語った。
「今から17年前。ブライアス事件の時、王族は、命を狙われていた。兵士を操り城へ攻めこもうとした。王妃であるカロリーナ様は、プリシアを守るため私達に託した。実は、カロリーナ様とマリリンは、古くから友人。信頼できる者にプリシアを託した。そして命を守るため私達の娘として育てた。しかし最近王城の兵士たちが屋敷周辺をうろついている。おそらく、プリシアの正体に気づいたのかもしれない。このままでは、プリシアは、奴に捕まるのは、時間の問題だろう。」
プリシアは、震えだし泣き出した。
「そんな。わたくしがこの国の王女。」
波乱の展開が待ち受けていた。
次回自分自身の真実を受け止めるプリシア。そしてとある決意をする。