始まりの物語 王国の災い
デビュー作です。楽しんでね。
真夜中。人間や動物そして草木も眠る時間。森の中を緑色のマントをなびかせながら走って行く少女の姿があった。
「はぁはぁはぁはぁ。なかなか森から抜けられませんわ。」
少女は、少し立ち止まり息を整える。
「はぁはぁはぁはぁ。少し休みましょう。」
少女は、大きな木のそばに腰をおろす。
「今頃、みんなどうしているのかしら?」っと悲しそうな表情をしながら空を見上げた。
ここは、カルロット王国。自然が豊かな国。平和に見えるがカルロット王国は、恐ろしいことが起きているのだ。
それは、今から17年前。この国の国王、ジュリアン・プリラ・カルロットと王妃、カロリーナ・プリラ・カルロット。2人は、王国の国民たちに慕われていた。そして2人の間に赤ちゃんができた。誕生が待ちどうしかった。そして可愛らし王女が誕生した。国王と王妃、城で働くすべて人々が喜んだ。しかし、とある貴族が野心を持っていた。ブライアス男爵家が王国を支配しようとしていた。王女の誕生からしばらくしてからブライアス男爵家が王城にせめてくること分かった。王城の兵士たちを魔法で操り戦力を強化していった。追い詰められた国王と王妃は、娘を守るためにある友人に託した。そして王国はブライアス男爵に奪われた。国王と王妃の消息は不明。今、王国は、男爵家の当主、デイビス・ブライアスが国王、当時3歳だった息子、アルバート・ブライアスが王子になっている。この事件を国民は、「ブライアス事件」と読んでいる。国民たちは、国王や王妃、王女の無事祈り続けそしていつか王国に戻ってくることを願っている。だがなかなか現実にならない。
それからかれこれ17年たった。
カルロット王国の王城。
「あーー。あれから17年だそ。いまだに王女の行方がつかめないのか。」
「申し訳ありません。どこに逃げたのか全然検討がつきません。」
執務室で大臣に怒鳴る人物がいた。王国を奪ったデイビス・ブライアス。不機嫌になりながら大臣に質問した。
「やはり、国王や王妃たちと逃げたのか。」
大臣は、こう答えた。
「その可能性は、低いかと。兵士たちは、国王や王妃が王女を連れて逃げたのを見ていないと言っていたので。」
「この国まだいるということか?」
頭をかきむしりながら言った。
「もしかしたらの話ですが、どこかの貴族がかくまっているかもしれません。」と、大臣が答えた。
「平民がかくまっているという可能性は?」
「おそらくその可能性は、低いかと。国王が平民に王女を託すとは考えられないです。貴族なら顔を知っているので頼みやすいかと思います。貴族に預けているならすぐに見つかることはないでしょう。自分たちの娘と言っておけば。まぁとりあえずこの国の17歳の貴族の令嬢がどのくらいいるか調べて見ます。そして王女の可能性がある令嬢が見つかりましたら報告します。」
「頼むぞ。何が何でも必ず見つけだせ。」
大臣は、部屋を出ていきデイビスは、ため息をついた。
そしてこれから王国の変革の時が始まろうとしていたことは、まだ誰も知らない。
私のデビュー作です。まだまだ未熟ですが、頑張っていい話にします。ちなみに試行錯誤しながら今回の話を作りました。