第1話 忘れ物と出会い①
僕の名前は夜野 凛太郎。
どこにでもいる、ごく平凡な高校2年生だ。
陽キャラでもなければ陰キャラでもない。いわゆるモブというやつだ。
そんなモブの生活はあの日を境に変わった。
「凛太郎、行くわよ!」
そう声をかけたのは学年一の美少女、昼崎 杏奈だ。
「はい! 昼崎さん!」
ーーー数分前
僕は学校に忘れ物をして教室に取りに来ていた。
そこで僕は隣の席の昼崎さんの机の上に1冊のノートが置かれているのに気づいた。
僕は無意識にそのノートに手を取り、中を開いていた。
中にはびっしりと書かれた文字。小説だろうか。
読み進めていくと自分の頬に涙が落ちるのがわかった。
なんて繊細な文章を書くのだろう。
まるで大きな手で全身を包んでくれるかのような感覚。
不思議な感覚の中、涙を流して読み終えた。
いい経験をしたなぁ。とそう考えていると目の前に隣の席の美少女、昼崎さんが居た。
「わぁ! ビックリした!」
つい大声を出してしまった。
『ねぇ、あんた、このノートの中見ていたわよね?』
やばい、やっぱり勝手に見たら駄目だったのだろうか。いや、よく考えたら隣の席の子の忘れ物を勝手に触ったあげく中を見るなんて駄目だ。しかもあの昼崎さんのだし。
土下座すれば許してくれるかな。よし、謝ろう。
「あの、これは......ごめ『あんた、私の助手になりなさい!』
え、今なんて言った? 昼崎さん。
聞き間違いじゃなければ助手と言ったような。
どういうことだ?
『あんた、私のノートを勝手に見ていたのよね? 学年一の美少女と言われるこの私の私物を。』
「は、はい......」
『言いたいことは分かるわね?』
「やります! ぜひやらせてください!」
こうして僕は隣の席の美少女、昼崎さんの助手(?)になった。
初投稿です!
2人のラブコメ、ぜひ見守ってください!