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憧れはシンデレラの王子様なのに私は白雪姫?  作者: 本庄梓
小早川シンデレラ
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コンコンッ……



その時、扉を叩く音がした


イルーナ君に言われてた言葉は勿論理解してたし食料も暫く買い物しなくても良いくらい買い込んでたのに


何故だが私は誘われる様に扉を開けてしまった



「こんにちは、お嬢さん」



「……こんにちは」



お嬢さんって呼ばれたのは久し振りだ、この世界来てからコイとかお姉さんしか呼ばれて無かったから…


現実ではまだお嬢さんって呼ばれる事も……



現実?


「おや、肌が荒れてるねぇ…この林檎を食べれば艶々な肌に戻るよ?さぁ、お食べ」



「有り難うございます…っ……」



差し出された真っ赤な林檎を不思議に思いながら一口かじるとクラッとする


その時見た黒のローブのお婆さんの姿が、あの占い師のお婆さんに見えた…



「後、2回だよ、お嬢さん」



「…………っ……」









暗い……凄く起きたくない…



「白雪!いい加減起きなさい、遅刻するわよ!」



バシッと頬を叩かれる……この叩き方は覚えがある



「……お母さん?」



目を開けるとお母さんが居た



「全く、いくら待ってても下に来ないから…心配になって来てみたら…寝てるなんて…社会人として…」



社会人、そうだ私は社会人だ


「ここどこ!?現実なの?小人達は?」


思わずお母さんにしがみついて質問攻めをしたら当たり前の様に小さい時から言われてる言葉が返された



「またお伽の国の話?まったく…まだそんな夢を…」



「……」



「早く下にいらっしゃいね?」



夢…そうか、また夢…だったんだよね?


そうだよ…ちょっと今回は長かったからビックリしちゃっただけで……


「イルーナ…ニーチェ…サーシャ、シークにゴメス、ロック…ナナセ……」


思わず呟く小人達の名前


夢ってこんなに鮮明に覚えてたっけ?


7人の名前も街の人で仲良くなった人の名前も…



あの占い師に似たお婆さんの顔も…


しかも後、2回って…



『3回です、行けるのは…そうしたら指輪は抜けます』



指輪っ!!



昨日、嵌めたまま寝てしまった指輪を見て起きた上半身をまたベットに戻しそうになる



綺麗な3つの硝子玉の1つが無くなってた…







「おーい、おはよー!」



「おはよう……」



爽やかに挨拶する同僚の梨子を横目に時計ばかりに目が行く



早くあの変なローブの男の所に…いや、隣の占い師のお婆さんにも会いたい!


当たり前だけど、朝っぱらから2人は居ない


仕事が終わってから寄らなくちゃ…


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