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「そうね、それが良いわっ!私も大人の男性に興味有るし」
「サーシャ…」
「なぁに?元は18よ?25なんてちょうど良いじゃないっ!金貨王子、ちょっと白雪姫の所に行って計画教えて来てよ」
「はぁ?何で俺が…」
「さっき自分で言ったじゃない、 私達は誰も馬に乗れないって…もう忘れたの?さすが金貨王子ね」
何が流石なのかは言わない所が優しさだな
「何で俺が…」
「王子には申し訳無いと思いますが宜しくお願いします」
イルーナ君が頭を下げてるのを見てカインを見ると諦めた様な顔で言った
この中でイルーナ君以外が頭を下げても絶対無理よね
ハッキリ言ってカインを王子様って態度で接してないもん
「わかったよ、確かにこの中で馬に乗れるのは俺だけだし…あの女を説得するには1回じゃ難しそうだからなぁ…」
「あの女って…」
一貫としてカインは白雪姫を『姫』と積極的に言わない
でも確かに岡本さんよりも白雪姫を説得する方が大変そう
ただでさえ今は身を隠してるんだ…森より危険だもんね、此処は。
「だからお前も一緒に行くぞ」
「は?」
「まさか俺1人に行かせるつもりだったのかよ、お前も行きたいんだろ?」
カインは私を見て当たり前の様に言う
『行きたい』…まぁ、それは確かにまた2人に会って詳しく話を聞きたいし …岡本さんにも多分色々……
でもこっちに来てくれるってなるなら出来れば行きたくない!
別にカインみたいに面倒だとかそんな理由じゃない…
私はもっと話がしたいんたから
でもね?
でもっ!
もう馬には乗りたくないのだよ
私の気持ちを代弁するように臀部が今も悲鳴をあげてる
いくらなんでも2回目だからってもう痛くないって保証はないもんね、慣れって人それぞれだし…それに私は元々運動神経が良い方じゃないから
きっと素敵な王子様と『ウフフ』『アハハ』とお姫様抱っこ乗りが出来るのは遥かに先だろう…と言うか来る日はあるのだろうか?
まぁ、幸い今の所素敵な王子様には会ってないけどな!
「それなら僕を連れてってくれませんか?それかシーク」
私が黙ってると神様が…イルーナ君が提案してくれた
「は?」
「コイお姉さんより今は僕達の方が軽いですし、女性は結構乗馬は大変ですから」
「イルーナ君…」
今の言葉にさりげなく男子力を上げる言葉が2つも…。
『今は僕達の方が』なんて決して私が重いんじゃないって事と、『女性は乗馬は大変』と気遣ってくれた
これがナナセなら『尻が痛いから無理だって』とバカ素直に言うだろう…。
「そうねぇ、私も行きたいけど家の事も有るし、他の皆も仕事は休め無いしね?」