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「だってそうだろ?適当に相手見つければって偽物のお前でもいいじゃねーか」
この男っ!
「それはそうだけど……って偽物って言い方止めてよ!それに私は白雪……じゃなくてコイって名前が有るんだから『お前』とか言わないでよ」
危ない…!
本名を口走って再び劣勢になる所だった
こんなところで白雪なんて言わない方が良い
「俺だって『コイツ』とかじゃなくてカインって名前があるんだけど……ま、名前で呼ぶのは兄貴くらいで後は第二王子だけどな」
「…………」
なんだろう……今物凄く寂しそうな顔しなかった?
全部がどうでもいいとか言ってるのに
「だからコイ、名前で呼んでやるから王子って呼べよ?」
「はぁ?何でよ…?アンタなんか王子って言葉もったいないし、私の王子様像と掛け離れてる……カインって呼ぶわ。明らかに年下ッポイし」
なんだよ哀愁醸し出したかと思えば偉そうに
名前で呼んでくれてるけど呼び出しだから同じ扱いでいいや
王子様だからって敬意持てないし
「国の王子を呼び捨てとか……お前変わってるな」
そう言うとカインは馬を撫でながら笑った
その姿はまさに優しくカッコいい王子様なのに……もったいない奴だ
「お前じゃなくてコイよ」
「はいはい、変な名前……ってさ、コイは幾つなんだよ?俺の事年下って決めつけてるけど……明らかに同じくらいだろ」
「…………」
名前に対して文句を言おうと開き掛けた口を閉じる
年齢か…この世界に来て一気に年を感じるなぁ。
やっぱり幼く見えるのかな?
「自分の年齢もわかんないのかよ?」
「22よ、見えないかも知れないけど!」
もう開き直って答える
予想通り王子様はビックリしてらっしゃるわ!
綺麗な顔は驚いても綺麗なもんだ
「………」
その綺麗な顔がドンドン近付いて来て私を見つめてる
何?
まさかまた?
思わず昨日の出来事を思い出して口許に手を当ててガードする
普通なら物凄い自意識過剰だけど目の前の奴は前科持ちだもんね!
「何よ……?」
「間近に見ても15~16歳だ…とても行き遅れには見えねぇ!22ってマジかよ……そんな年齢で結婚してなくて子も産んでねーのかよ……」
口ごもりながら言うと失礼な言葉は連発する
『行き遅れ』
『そんな年齢』
「ちょっと……アンタねぇ……」
もう昨日の様な出来事は無いと思い口から手を離して拳を握る
ヤバイ、このままじゃ私が昨日と同じ事を繰り返してしまう




