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憧れはシンデレラの王子様なのに私は白雪姫?  作者: 本庄梓
最後の選択肢
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「……うるせーな、相変わらず狂暴な女」


「当たり前でしょ!こんな所にいきなり連れて来られてこんな…事…されて…」


思い出しても体が変更気分になって思わず自分の両手で体を抱き締める


「そんなに俺は嫌だったのかよ…」



「え?」



「だからっ…そんなに俺に触れられるのが…」



頭を抑えてカインが小さな声で言う

床に座ってて見上げてくる瞳は何だか子供みたい


実際問題年下で子供なのかも知れないけどさ


「違っ……嫌とかじゃなくてカインが誤解してるんだもん…私はそんな気持ちで触れて欲しくないって言うか…その…」



「………」



なんて言って良いのかわからない

しかもカインも黙ってるし


何よっ…さっきまで猪突猛進だった癖に急に人の声に耳傾け始めちゃって


でもチャンスなんだ


カインが居なくなったとかそんな事よりもとにかく今の私の気持ちを伝えなくちゃいけない


さっきあんな事されて余計に気持ちを理解したし


「カイン…あのね?私…カインに関心とかそんなレベルの気持ちじゃないの」


「レベル?」


「えっと…気持ちの大きさみたいな意味!」


目の前で自分の両手を広げて子供みたいに身振りで表す


恥ずかしい…だけど理解してもらいたい


「俺への気持ち?」


「…うん」




様子を伺う様に聞いてくるカインの姿はさっきまでな大胆な行動とは違う


私も必死だけど、まるで先生の話を聞く園児みたい


「人間的にとかじゃなくてカインへの気持ちの関心と言うか感情?」



「………」



「あのね?私カイン勝手に居なくなったとか怒ってだけど違うの…本当はちゃんと言わなかった自分に苛々してた」


「言わなかった?」



「…ちゃんと…好きだって」



「………」



「あの……」



ヤバイっ!

気持ちがテンパって『好き』のタイミング外した…勿論告白するのに台本なんてないけどもう少しうまく伝えられただろうよ、自分!


カインも何か言ってくれれば良いのに!



これが営業や企画課に入ればもっとうまく出来たのかな?

いや、そんなの関係ないか…完全に私の恋愛経験不足だ


「好きって何を?」


「は?」


「だからっ…何をだよ?」


「………」


あれ?

まさか伝わってないの?

そんな返しが帰ってくるとは思ってたかった…だって話の流れで好きな食べ物とか趣味の話じゃなかったよね…


「まさか俺にアリスが好きだって言うのを忘れてたとかそんな事じゃねーだろうな?」


「………」


「そんな事だったから聞かなくて正解だ…今だってこのま ま聞かないで帰ろうかと思ってたのに…ケジメつけなきゃとか…やっぱり無理とか色々な気持ちで来たけど…」


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