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それにさっき『ナナセ』ってイルーナ君が…
「お前ふざけてんのか?」
あぁっ!
案の定ナナセと言う小人の顔が怖くなってく…
ナナセ……
7人居れば6人と仲良く出来ればだから…えっと、あっ!思い出した
「嫌いなナナセだ!」
「コノヤロ……」
パズルのピースが埋ったみたいでちょっと興奮して大きな声でナナセを見ながら言うと怖い顔を更に怖くした
「あ…いやお変わりなくお元気そうで…」
「あのなぁ!そんな久しぶりみたいな言い方…」
「あ…そうですね」
「…何で敬語なんだよ?調子狂うな!」
「ナナセ!大きな声は出さないでください。コイお姉さんは目覚めたばかりなんですから」
思わず変な挨拶しちゃったけど私的には間違ってないもんね、だって『半年ぶり』に見たんだもん。
まぁ、ナナセに敬語はもったい事をしたけどさ。
「だってイルーナ、誰がここまで運んでやったと…って別に良いけど…」
「………」
言いにくそうなナナセを思わず見つめちゃう
「なんだよ、変な目で見るなよ!」
「だって…えっと…運んでくれたのってナナセなの?」
「……」
え…嘘!
その沈黙は肯定ですか?
しかもなんか照れてるし!
てっきり運んでくれたのは力持ちのロックだと…と言うかナナセに私が運べるの?
そりゃ炭砿の仕事してるから力は有ると思うけど…小人だし?
まさか、ナナセはあの服の下は筋肉質?
シックスパックの細マッチョと言う事?
でも…子供なのに。
「なんだよ!文句あるのかよ!?」
「え…別に無いけど…」
文句は無いけど疑問は有ります
「俺だって嫌だったけどロックはまだ仕事だから仕方なく…別に心配して思わず運んだんじゃないからな?」
おいおい、まさかのツンデレ?
しかも結構心配してくれてた系?
ナナセって私の事嫌いじゃなっかったっけ?
それともこの半年で丸くなったのか?
「あ…半年は私だけか!」
「は?」
「いや…なんでも…ロックはまだ仕事なんだね」
「そうなんです、僕達だけ先に帰って来たんです」
「先に?」
「コイお姉さんが気掛かりだったので…戻って来て正解でした」
ナナセに代わってイルーナ君が説明してくれた
炭鉱の仕事が少し遅れてトロッコで先に帰って来たのがイルーナ君、サーシャちゃん、ナナセ…とニーチェ。
残りの3人は仕事を終わらせる為に残ったらしい