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憧れはシンデレラの王子様なのに私は白雪姫?  作者: 本庄梓
継母の隠れた想い
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10

「えっと……リュクエさんは王子様?」


親戚みたいな者とか言ってたから伯爵とか公爵とかそんな人なのかと思ってたけどカインのお兄さんと親しいんだからその可能性も無くは無いよね。


「気になるか?」


「あのねっ!カイン……ちょっと落ち着いてよ、何にそんなに怒ってるのか知らないけどちゃんと順序立てて説明しなさいよ!それにリュクエさん!笑いを堪えてないで説明してください。今のカインは役に立ちません!」


カインの横を通り過ぎて廊下を戻りリュクエさんの側に来るとまたあの匂いに包まれるが我慢


「こっちに来るのは正解だよ、お姫様」


「理由が知りたくて来ただけですっ!それにお姫様じゃありません!」


もうっ…敬語使ってるけどこの人も絶対年下だよね?

でもまた行き遅れ問題に発展するのは面倒だからいいや……


「あぁ…カインはただ嫉妬してるだけだろ?初対面なのに俺の言葉に笑みを浮かべたのが気に入らなくて不機嫌なのさ」


「そんな事で!?」


振り返るとつまらなそうに目線を逸らされる


「そんな事じゃないんだよ、小さい時から知ってるカインがそんな些細な事にも嫉妬してるのが俺は嬉しいんだよ」


嬉しいのか?

声を堪えて笑ってた癖に。


「それと俺も一応王子だけど、王位継承権からは随分下だ、カインの兄が王位継承権第一位だからな。側室とか含めば王子なんてこの城には沢山居るけどね。」


王位継承権…側室…


マジで物語の世界だわ


えっと……じゃあカインは王位継承第二位?

しかも側室っで……そうだよね?

そういうのもこの世界では当たり前なんだよね。


じゃあカインと結婚してもカインには側室とか居るのか


「俺は側室とか認めてない、現王も王妃以外は妃は居ないし…俺はそんなの要らないんだ、コイツにそんな情報必要無い!お前は何十人でも側室を作れば良いだろ?」


私の考えてる事を読んだのか戻って来てリュクエから私を放すとまた小さな声で『穢れる』と呟いた


「酷い言われようだな…まぁお前の場合は結婚もしないんじゃないかって王妃が心配してたくらいだからその意思が芽生えた事だけでもな…俺の言葉で笑うくらい嫉妬する相手が出来たなんて王妃が知ったら泣いて喜ぶぞ」


「煩い、もう行くぞ」


「ちょっ…カイン」


手を引っ張られるとまた規則正しい鎧の音が一斉に響く


カインに同調してるみたいだな


側室問題も気になるけどさっきのカインの言葉


『シンデレラの王子が今は一番なんじゃなかったのか?アイツはリュクエと違ってこんなに軽薄な王子じゃないぞ? 』



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