表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
憧れはシンデレラの王子様なのに私は白雪姫?  作者: 本庄梓
継母の隠れた想い
114/592

私の悲鳴なんて無視するように重い城門が開くとカインは馬を走らせる


目の前の景色はメルヘン大好きには堪らない光景が広がってるが今の私には庭園を楽しむ余裕が無い


只でさえ街の人には顔バレしてるし、やっぱり聖女だとか救世主とか言われちゃってるし

その上王妃と面会って……現代で言う『親と会ってくれ』と言うプロポーズ的なアトラクションじゃない!

そんなアトラクション……ハードル高すぎるんですけど!


「ほら、降りろよ?」


「…………」


当たり前の様に差し出された手を取って私は地面に降りてカインに着いていく


その脇には中世ヨーロッパの鎧的な物を身に付けてる人を居るけどカインに話し掛けてる人は年若い感じで何だか位が高そうな服装としか表現出来ない格好をしてて


本当に絵本や童話で見たような服装やお城に本当なら歓喜したい!

歩いてる赤い絨毯に頬をスリスリしたい!ドレーブ掛かったカーテンの中に潜ってクルクル回りたい


まだドレスを着た人は見えないけどメイドみたいな服装の人の服を触りたいよぅ!



でも何度も思うが今の私にはそんな余裕は無い


「それで?そのお嬢さんが運命の姫?」


「そう、俺的に……だけど余り触れるな、まだ完全に俺に惚れてないんだから」


「運命の姫なのに?」


「そんなの知らない、俺はコイツが好きになったからコイツ以外考えられない、予言とかもうどうでも良い」


「おいおいどうでも良いって…国の為にと言うか兄の為に姫を探しに行ったと思ったら…へぇ……あのカインが惚れた……そりゃ面白い!」


「…………」


聞きたくなくても耳に入ってくる会話に参加もしたくなくて俯いてると、そのカインと親しい人ッポイ人が私の顔を覗き混む



「綺麗なお姫様だ……特に艶ややかな黒髪が良いね……その綺麗な顔を引き立ててる。カインが惚れ込むのも解るな」


「おい、勝手に触るなよ!」


これまた美形だけど、何だろう髪が長いせいなのか凄く色気を感じる。しかもなんか良い匂いが……絶対恋愛は百戦錬磨って顔と態度


私に触れようとしたけどカインに止められて笑ってる



「こりゃ面白い!カインが執着してるなんて……しかも女性に……取り合えず初めまして。俺はリュクエ、カインとは親戚みたいな者」


「はぁ……初め……」


「手なんか触れなくて良い、穢れる」


差し出された手に手を出そうとするとリュクエと言う人の手を払い除けるカイン


私の出した手は行き場が無くなりそっとしまう


穢れるって……確かに良い匂いだけどその匂いが付くのはなんか嫌だから今のはナイスだ、カイン。


「…相変わらず可愛くないなぁ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ