92『命名』(イエス)
○イエスも使徒にいろんな名前を付けている。
ペトロ……《漁師》でイエスの一番弟子。
本名はシモンだが、
イエスが彼の揺るぎない意志を見抜き《石》(ペトロ)と名付けた。
そしてイエスの死後、最初の教皇になる。
彼の墓の上に――《サンピエトロ大聖堂》が立てられた。
(ピエトロはペトロのラテン語読み)
――そう、イエスに『石』と名付けられたぺトロの、イエスに対する感動感謝の“意志”の上に大聖堂は建ったのです!
ヨハネ……
『ヨハネによる福音書』と、
『ヨハネの黙示録』を記した使徒と言われている。
ヨハネか、本名でないとしたら、
イエスが先輩のパプテスマのヨハネからとったものとも。
――新約の始まりのイエスの到来を告げるヨハネ。
――新約の終わりのイエスの到来を告げるヨハネ。
そう『新約聖書』はパプテスマのヨハネに始まり、
そして、黙示録のヨハネで終わるとも言える。
タダイ……本名は解らないが、《頑強な体》という意味。
なんというか、信長もイエスも頑強な体の仲間がお気に入りの感じてすね!
マタイ……本名はレビという。
支配者ローマ帝国の為に、ユダヤ人から税金を取り立てる徴税人。
それをイエスが、マタイと名付けた。
意味はなんと――《神の賜物》!
――本当に、マタイは嬉しかっただろうな~
皆から“ローマの手先”とさげすまれていた徴税人なのに、
イエスは、《神の賜物》だって言ってくれて。
のちに『マタイによる福音書』を記す気持ちが分かります。
こうして信長とイエスの名付け方を見ると、
人というのは、名前というのがとても大切なんだと実感します。
尊敬する方に、素晴らしい名前を頂くというのは、
本当に生まれ変わった感じがするのではと思います。
まさに二人の《命名》は――新な命を吹き込む名付け方なのです!
今回は、この『聖書』のイエスの言葉で締めくくります。
貴方は私の子である。
私は今日、貴方を生んだ。
『使徒言行録』
……もちろん、これで織田信長とイエス・キリストの類似率が――
100%というつもりはありませんのでご安心を。
それにしても、彌介の信長に対する感動は、凄かったと思います。
だって本能寺の変で、まず信長のもとで明智光秀軍と戦い、
次に信忠が籠る二条御所まで走っていって、
明智別動隊を相手に奮戦するのですから!
(『イエズス会日本年報』)
ということで……
さ、さぁ~
次回予告
織田家最強伝説!
信長の最終兵器、アフリカ生まれの黒人戦士が、
武田軍の全てをぶった切る!
次回《彌介VS武田軍》
乞う、ご期待!
 




