57『悪魔で神』
さぁ、キリスト教宣教師ルイス・フロイスが考える、
三つの信長の《悪魔的行為》で最大の、
その第一位はーー
織田信長が、自らをーー神と名乗ったことです。
えっ!?と、思われたかたも多いと思います。
知ってる人は知ってるが、知らない人は全く知らないことは人生沢山ありますがーー
その一つ、
つまり織田信長は、神に成ったのです。
私たち、現代人でも、
「本当に神に成ったと言ったの!?」
「本当に神に成ったと言ったとしたら、
そもそも自分を神と思っている自体……
信長って危ない人?」
と感じますよね。
フロイスも当然驚いた、というか怒った。
「信長が神に成っただと!
私たちが、イエス様が神になったと伝えたからか?
それはイエス様がもともと《神の子》だから成れたことてあって、他のただの人間が成れるわけない!
なんという冒涜、神を恐れぬ悪魔的行為なのだ!」
キリスト教宣教師からみたら、当然こう感じてしまいます。
信長が神と名乗ったことはそのフロイスの『日本史』に、
「あたかも信長は、神的生命を宿したように振る舞い……」
とありますが、この一文だけ読むと、
「なんだ“神的生命のように振る舞った”だけであって、信長は神に成ってないのでは?」
「この一文だけで、“信長神”誕生~!とかないよね」
もちろんそうである。
これだけでフロイスが悪魔的行為と激怒したわけでも、拙者が述べてきたわけでもないことはーー
ここまで本作を読んで頂いた読者諸兄の皆様はお気づきだと思いますが、
なんと織田信長が、まさしく神に成ったーー
その瞬間の《証拠》があるのである!
さて、その証拠とはいったい……?
はたして、そんな証拠などそもそもあるのか?
ーーその答えは当然、
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