47『イエス、最期のキス』
イエスは、『福音書』によるとーー
イエスの信者・支持者が集まった中で、
ユダが連れてきた憲兵によって捕まった。
そしてその時ユダは、イエスの顔を知らない憲兵のために、私がキスする者が“偽救世主”ですと伝え、
「ご師匠さま」と、イエスのところまで来て、
イエスにキスをした。
ーーもしこのユダの裏切りの瞬間を初めて知った方でしたら、かなり衝撃的なシーンですよね。
キスは、当然“愛のある”行為、そのはずが……
その行為で、
師匠であるイエスを、憲兵に売り渡したのです。
なんというドラマチックな展開。『聖書』は、単純に一つの読み物としても、面白い。
こうして“偽救世主”として捕まったイエスは、
ムチ打ちの刑に処せられたあと、
刑死場であるゴルゴダの丘まで、偽救世主として“イバラの冠”を被らされ、重い十字架を背負わされて歩きます。
イエスの支持者の中には、この惨めな姿に、落胆した者も多いと思います。
「イエスによる反乱は、失敗した」と。
……こうして十字架の上でイエスは、命を落としました。
そして、イエスは絶命する瞬間に最期の言葉を発します。
ーーイエスは、そして空を見つめ、こう呟いた……
「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」
(『マタイによる福音書』)
……え、えぇ~、と思われた方、……鋭いです!
最期の言葉は、某アニメのようにーー
「計画どおり」とか「完遂された」じゃないの?……今までの流れだと?!
イエスは自ら十字架にかけられたのじゃないの?
イザヤの預言を叶えるために活動したんだよね?
これじゃあ、死にたくなかったみたい……?
数多くの疑問符が飛んでいる感じですが、
その答えはーー
当然、次のページで!




