表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/280

37『いらだち』(信長)

○信長のいらだち

信長は、早急な天下統一をめざすあまりーー

いらだちを隠さない場面が多いです。

またそういう場面を知って、信長が残虐だと感じてしまう方もいます。


これは父の信秀が亡くなったばかりの、

信長十六歳の頃の話ですがーー


信長の父信秀が尾張で瀕死になった時、

信長は父の生命について祈祷することを願い、父が病気から回復するか仏僧に尋ねた。

仏僧は、信秀が回復するであろうと保証した。

しかるに信秀は数日後に、世を去った。

そこで信長は仏僧を監禁し、外から戸を閉め、

貴僧らは、父の健康について虚偽を申し立てたから、今や自らの生命について念を入れて仏像を拝むがよい。

と、言い、そして彼らを包囲したあと、彼らのうち数人を射殺せしめた。


これは宣教師フロイスの『日本史』にあるエピソードですが、

要は、仏教の僧が「祈祷すれば父上様は回復しますよ」と延べたのに、すぐ父信秀が亡くなったので、信長は怒って仏僧を監禁して、

「そんなにありがたいお経なら、そのお経で自分を救ってみろ!」みたいな感じです。

これをそのまま受け取ると、かなり信長がいらだち、まるで乱暴者に見えます。


ただ、このエピソードは、宣教師として初めて信長に会い、またその後“信長嫌い”になったフロイスの記述なので、差し引いて読まなければならないのですが、


一つ解ることはーー





ーー信長のこの世界に対する……嘆きです。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ