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250『イエズス会創設【秘話】』


(あばよくば、ミカドを改宗しようと思っていたのだが…)


サビエルは日本上陸から今日までの約一年半の間――

九州の地で布教を行うが、時の利害によって親キリスト教、反キリスト教と揺れ動く諸大名を目の当たりにし、布教方針を転換する事にした。


そう日本の最高権威者である天皇に会い、全国での布教許可を得る事にしたのだ。


それにしても……


「さ、寒いっ、寒すぎる!!」正月の真冬の北風をもろに受け、体をブルブル震わせる。

「この格好はちょっと薄着過ぎましたね……」


しかし、ザビエルはこの地を去ろうとは思わなかった――

そうさっきまで、ミカドからの返事がないから諦めて帰ろうと――“思っていた”のにである。


それはなぜか?

こんなに寒いのに、なぜ彼は帰らない……?



いや帰らないのでは無い――彼は帰れ無かったのである!



何故ならザビエルには日本に来た理由がもう1つ、あったからである。


……そう実はイエズス会創始者ロヨラから、“ある調査”を託されていたのだ。


「ロヨラ様、この感覚ですね……

ロヨラ様が仰られた、この他を圧倒するような恐るべきプレッシャー」そう言いなからザビエルは、無意識に円形に剃り上がったヒリヒリとプレッシャーを感じる頭頂部をさすっていた。


…………。そして頭をさすりながら、

「……ザビエルよ、実はイエズス会を創設した理由は、もう1つあるのだ」ロヨラが、モンマルトルの丘での会結成の誓いのミサの後に、ザビエルだけに打ち明けた話を思い出していた。


「ロヨラ様、それは初耳です。どのような理由が……」

ザビエルは、ロヨラがプロテスタントに対抗する為にイエズス会を創設するとは聞いていたのだが……


「……実は何故か……

今年の五月頃から、頻繁に悪夢というか……

最近は白昼夢というか……はっきりと“黒き龍”が……」




次回、――ついにキリスト教《最大の敵》登場まで、カウントダウン開始!

あと三話!?後の、彼の登場をもって本作は……

キリスト教最大の謎、『ヨハネの黙示録』へと繋がっていく――

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