234『【徹底比較】本能寺の変、七つの謎』(1)
※明智憲三郎著
『本能寺の変 四二七年目の真実』
未読の方、ネタバレ注意!
《本能寺の変、7つの謎を徹底比較》
諸説を比較すると論点が分かりやすいので、
通説と、
明智憲三郎著『本能寺の変 四二七年目の真実』及び類似説(以下『四二七』説等)とその疑問点、
『福音書』説の順で。
《第一、光秀謀叛の動機》
○通説
一番有名なのが光秀の信長に対する『怨恨説』。
信長に蹴られた等。
○『四二七』説等
蹴られたこともあるが、
信長による配置転換政策や長宗我部政策の転換で、
光秀の土岐源氏復興計画が無に帰すのを防ぐため。
・疑問点
家や家系が大事とのことだが、主家に反逆すれば、謀叛に成功しても他の同僚武将らに仇討ちを狙われることになり、リスクが高すぎて不自然に感じる。
○『福音書』説
信長による『福音書計画』の計画通り、光秀がユダとなりて、イエス信長の指示で信長を裏切ることで、『聖書』の預言を――
イエスと同様に成就させることによって、
泰平の世の創出を目指した。
ただし、変を知らない者には、通説と思われるように演出。
《第二、信長が何故無警戒でいたか?》
○通説
周りに敵勢力もなく、信頼している光秀がいるため。
つまり、裏切られるとは全く思っていなかった。
○『四二七』説等
光秀と共謀して、本能寺に徳川家康を誘いだし、光秀が家康を討つという計画だったから。
・疑問点
そんな不自然な設定にしなくても、家康を討ちたいのなら安土で暗殺するのが自然。
家康を討ったあと家康本拠地三河をつくため安土に軍勢を集結させるので、それを家康に気付かれないようにする為、暗殺場所を本能寺にした。
……とのことだが、
そもそも今川義元や織田信長のように、大名当主を討ち果たせば大名家も早急に没落する可能性が高いのに、不自然。
○『福音書』説
信長の指示通りに、光秀が本能寺に攻めて来ると知っているから。
当然信長の軍勢が多いと、簡単に信長が負けるのが不自然になる為。
ただし、『福音書』計画を知っている者以外には、
通説のように信長が光秀に恨まれてるのを気付かずに、油断して討たれたと思われるように演出していた。
《第三、光秀は何故簡単に本能寺の変を成功できたのか?
また同時攻撃をしていないのに、何故に嫡男信忠も討つことができたのか?》
○通説
天下統一目前で、信長が油断していた為。
変を知った信忠が逃げずに、二条御所に籠城したため。
○『四二七』説等
信長の指示で家康を討つため本能寺に進軍したので、信長信忠方の誰も当然その行軍を疑う者がいなかったから。
また信長の大軍が本能寺にいると家康が警戒するので、小勢にした。
または信忠が京にいることを知らなかったが、たまたま信忠が籠城を選んだため。
・疑問点
どちらにしも、信忠同時攻撃をしていないことが事実なので、信忠が逃走していれば簡単に光秀の天下にはならない。
通説にも言えることだが、計画が杜撰すぎて不自然。
○『福音書』説
本能寺の変は信長の自作自演だから。
信忠も父信長の計画に殉じた為。
ただし、計画をしらないものには、
通説と同じように思われるように演出。
ということで、気付いた方もいると思いますが――
どの説が一番『通説』に近く自然なのか?
そこに注目して次回へ!




